東京パラリンピックは競技開始3日目の27日、新たにアーチェリー、車いすテニス、シッティングバレーボール、柔道、ボート、陸上の6競技が始まり、これまでの9競技から15競技に広がった。28日にはボッチャ、トライアスロン、その後もカヌー、射撃、テコンドー、バドミントン、ブラインドサッカーが順次始まる予定だ。
今大会の日本の金メダル獲得目標は20個という。前回リオ大会がゼロだったことを考えると高めの設定だが、競技2日目の26日に男子競泳で第1号が出て幸先よいスタート。今後の選手の活躍に期待が集まる。
東京五輪でもそうだったが、メダリストの表彰式で会場に流れる国歌と国旗の掲揚、それを見詰める金メダリストの表情が何ともいえない。競技中の鋭い視線や緊張感は消え、穏やかな顔に達成感がうかがえる。国歌も選手の魂のこもった重厚なものに聞こえてくる。
1998年の長野冬季五輪に向け、限定販売された「世界の国歌」CD2枚組がある。小澤征爾氏が指揮し、新日本フィルハーモニー交響楽団が演奏したもので、日本を含む71カ国の国歌が収録されている。当時、珍しさもあって購入したが、改めて聴いてみると、一曲一曲に各国の歴史の重みを感じた。
パラリンピックは、障害を持つ人が社会の中で普通に暮らせる「共生」をアピールする場でもある。表彰式で日本を含め世界各国の国歌が数多く流れることを楽しみにしている。(教)









