新型コロナウイルスの感染拡大を受け、道内は27日、再び、緊急事態宣言期間(27日~9月12日)に入った。最初の週末、苫小牧市内の飲食店や商業施設の関係者からは「客足がさらに遠のく」などと悲痛な声が漏れた。一方、28日から臨時休業の公共施設は前日に駆け込み客が目立った。
緊急事態宣言発令で錦町、大町の飲食店街は27日夜、仕事終わりの会社員らでにぎわうこともなく、多くの店が閑散としていた。
市道一条通に面し、酒類も提供する「Cafe Na」(錦町)は通常の週末であれば午後5時以降のディナータイムに5~6組の来店があるというが、27日は3人にとどまった。店主の村上実香さん(49)は「やはり人出は少ないが、苫小牧は休業要請の対象区域外なので営業できることが幸い」と前を向く。午後8時までの時短要請に対応し同日から午前11時~午後7時の少人数向け飲み放題サービスを新たに用意。「宣言期間中は『昼飲み』のプランに力を入れようと思う」と話した。
イオンモール苫小牧(柳町)は、27日から専門店街の営業時間を午前9時から午後8時までに短縮し、テナントの酒類提供は午後7時までとした。同モールの担当者は「週末の来店客数に大きな変化はないが宣言前からイベントを開催しないなど、感染防止対策を徹底している」と言う。
ディノスシネマズ苫小牧(柳町)は27日、来場者が激減。杉保智支配人は「公開初日の作品でも、0人の上映回があった」とする。
海の駅ぷらっとみなと市場(港町)も同日の来場者は宣言前の半分以下となり、青谷尚人事務局長は「市場内のマスク着用や手指消毒、換気を徹底させ、何とかこの期間を乗り切りたい」と語った。
オートリゾート苫小牧アルテン(樽前)は、オートキャンプ場やゆのみの湯などを28日から臨時休業。キャンプ場は28日~9月1日に78組の予約が入っており、27日はキャンセルの連絡で大忙しだった。宮田哲也社長は「休業に理解を示してくれる方が多いが、難色を示す方もいる。対応する職員たちも大変な思いをしている」と打ち明けた。
一方、同じく28日から臨時休業の道の駅ウトナイ湖(植苗)は27日、通常の平日よりも来場者数が1~2割ほど多かった。「しばらく地元農家の野菜や切り花を買えなくなる」などと言う駆け込み客が目立った。「突然の休館だが、賞味期限が迫る商品は割引販売をするなどし、食品ロスにならないよう工夫をした」(西村宏基駅長)。
市美術博物館(末広町)も9月12日まで開催予定だった特別展「発掘された日本列島 調査研究最前線2021」が急きょ、27日で終了することになり、同日の来館者数は普段の平日よりも3割ほど増えた。文化庁など主催の貴重な考古学資料がそろった巡回展で、武田正哉館長は「見てもらえないのは残念だが、休館はやむを得ない」とため息を漏らした。
市民も困惑しており、仕事帰りに総菜専門店におかずを買いに来たという弥生町の会社員紀藤富士吉さん(47)は「緊急事態宣言をどれだけやるのって感じ。(宣言が発令されても)人の流れは変わってないように見える」とまちの印象を語り、「人が多い所は疲れるので行かないようにしている」と述べた。
















