北海道菊卓会・石川、男子14歳以下シングルス優勝―北海道卓球選手権カデット

男子14歳以下シングルス決勝でポイントし雄たけびを上げる菊卓会・石川=5日、市総合体育館

 北海道卓球選手権大会カデットの部兼全日本予選会は4、5両日、苫小牧市総合体育館で14歳以下男女のシングルス、ダブルス6部門のトーナメントが行われた。男子14歳以下シングルスで北海道菊卓会の石川隼丞(和光中2年)が優勝。10月に愛知県で行われる全日本選手権カデットの出場権を決めた。
 新型コロナウイルスの影響で2年ぶりに開催された今大会は北海道卓球連盟主催、苫小牧卓球連盟が主管した。全道各地の予選会を勝ち抜くなどした525個人、114組が出場。シングルスの上位6人、ダブルスの上位5組が全日本切符をつかんだ。
 苫小牧勢では、男子13歳以下シングルスの渡邊優樹(North Champ TTC)、男子ダブルスの石川隼丞・三浦魁斗組(北海道菊卓会)が準々決勝敗退。代表決定戦でも敗れ、全日本出場は惜しくもかなわなかった。
 女子は13歳以下シングルスの近田彩梨(北海道菊卓会)の5回戦敗退が最高だった。
 東胆振関係分の結果は次の通り。
 【男子】
 13歳以下シングルス
 ▽代表決定戦 松浪(函館MCクラブ)3―0渡邊優樹(North Champ TTC)▽準々決勝 村田(余市ジュニア)3―0渡邊▽5回戦 渡邊3―0川嶋(標津少年団)▽4回戦 野原(旭川)3―1三浦魁斗(北海道菊卓会)、渡邊3―0村上(北見クラブ)、野口(北見卓球スクール)3―2近田(北海道菊卓会)、北道(江卓クラブ)3―0藤田博翔(North Champ TTC)▽3回戦 三浦3―1市橋(千歳少年団)、新津(札内クラブ)3―0加賀屋直輝(North Champ TTC)、渡邊3―1永原(スネイルズ)、藤田(不戦勝)、近田3―1毛馬内(Glanz根室)▽2回戦 三浦=不戦勝=森田(湧別)、加賀屋=不戦勝=小岩(新篠津少年団)、渡邊3―0小林(スマイルクラブ)、北村虎(スネイルズ)3―0後藤公亮(北海道菊卓会)、藤田3―0太島知(稚内スネイルズ)、藤山(TTC東和卓球クラブ)3―0佐藤裕眞(佐藤クラブ)、近田3―0長澤(CHIMAKI)
 14歳以下シングルス
 ▽決勝 石川隼丞(北海道菊卓会)3―1中川(美唄Star・Jr)▽準決勝 石川3―2中村(函館MCクラブ)▽準々決勝 石川3―2野呂(札幌北陽)▽4回戦 石川3―0濱村(上富良野)▽3回戦 西村(旭川中央)3―0加藤匠真(青翔)、石川3―1大坂(帯広西陵)、三浦(南富良野)3―2清川幹太(苫小牧ジュニア)▽2回戦 加藤3―0後藤(伊達)、堀口(恵庭恵北)3―0奥野開生(North Champ TTC)、石川3―0吉水(興部)、伊藤(新十津川)3―2富山天真(明倫)、清川3―0片岡(静内)▽1回戦 加藤3―2原田(厚賀)、奥野3―1長岡(新十津川)、斉木(札幌米里)3―0伴野煌士(沼ノ端)、富山3―0土井(岩見沢光陵)、金澤興(上磯)3―0大城佑輔(青翔)、清川3―1丸山(函館五稜郭)
 ダブルス
 ▽代表決定1回戦 阿部・北村虎(スネイルズ)3―1石川隼丞・三浦魁斗(北海道菊卓会)▽準々決勝 荒・倉田(音更共栄、十勝クラブ)3―1石川・三浦▽3回戦 石川・三浦3―1重田・須藤虎(スネイルズ)▽2回戦 野原・浦﨑(旭川)3―0渡邊優樹・藤田博翔(North Champ TTC)、石川・三浦3―0八反田・江郷(岩見沢光陵)▽1回戦 渡邊・藤田3―0北村煌・飛野(スネイルズ)
 【女子】
 13歳以下シングルス
 ▽5回戦 中川(美唄Star・Jr)3―1近田彩梨(北海道菊卓会)▽4回戦 近田3―0海野(千歳少年団)▽3回戦 近田3―0敦賀(モンスターズJr)、城戸(野幌クラブ)3―0水島凜(North Champ TTC)、清水心(旭川HTTC)3―1白井なつみ(North Champ TTC)▽2回戦 阿部(スネイルズ)3―1富士本璃呼(ウトナイ)、水島3―2金子(網走第三)、村山(札幌大谷)3―0藤田小百合(北海道菊卓会)、中舘(モンスターズJr)3―0大橋茜(ウトナイ)、白井=不戦勝=薄葉(深川クラブ)、鈴木寛(Topspin)3―0丹波瑠菜(北海道菊卓会)、近田=不戦勝=福田(fine stars)、石賀(帯広翔陽)3―1竹内琴音(North Champ TTC)▽1回戦 藤田3―0酒井(静内第三)、友成(北見クラブ)3―1鮱名咲月(North Champ TTC)
 14歳以下シングルス
 ▽4回戦 前田(札幌啓明)3―0葛西美央(ウトナイ)▽3回戦 新川(北見クラブ)3―1原山黎(早来)、秋山(日高ジュニア)3―0小西優花(青翔)、清野(札幌大谷)3―1近森ことは(北海道菊卓会)、松元(モンスターズJr)3―0荒井愛海(厚南)、葛西3―1櫻庭(上磯)▽2回戦 志田(恵庭恵明)3―0浜中結花(沼ノ端)、原山3―2森(美唄Star・Jr)、小西3―2田中(富良野西)、近森=不戦勝=鳥谷部(釧路鳥取)、荒井3―1福岡(厚賀)、葛西=不戦勝=工藤(士別南)、土肥(旭川緑が丘)3―0下村綾佳(沼ノ端)
 ダブルス
 ▽2回戦 高橋・村山(スネイルズ)3―0原山黎・大橋茜(早来、ウトナイ)▽1回戦 野藤・中田(エレッズ旭川)3―0葛西美央・富士本璃呼(ウトナイ)、中川・真野(美唄Star・Jr)3―0近田彩梨・丹波瑠菜(北海道菊卓会)、原山・大橋=不戦勝=榎本・大西(富良野東)

―石川「支えてくれたすべての人に感謝」
 男子14歳以下シングルスの石川が悲願の個人戦初の全国切符を手にした。並み居る強豪を逆転で撃破。ポイントを奪うたびに観客席から見守る親や、所属する北海道菊卓会関係者に向け喜びを表現し「今まで自分を支えてくれたすべての人たちに感謝の気持ちでいっぱい」と満面の笑みを浮かべた。
 当初は「全国出場権を取るだけで十分だ」と思っていた。準々決勝で野呂(札幌)に3―2で競り勝って全国出場を決めると、準決勝では夏の北海道大会で敗れた中村(函館)に2セットを簡単に連取された。
 前回の苦い思い出が一瞬頭をよぎったが「サーブから3球目で仕留める得点パターンには自信があった」と気持ちを切り替えて3―2で大逆転。勢いそのままに中川(岩見沢)との決勝も1セットを取られながら3―1で逆転、苫小牧勢として2006年大会以来15年ぶりの同部門制覇を達成した。
 新型コロナウイルスの影響で満足のいく練習ができず不安で押しつぶされそうになる自分を、家族や菊卓会の指導者や仲間が献身的にサポートしてくれた。「自分一人じゃ何もできなかったし、優勝もなかった」とみんなで勝ち取った栄冠に胸を張る。
 見据える全国大会は「格が違うと思うけど、自分らしいプレーを貫いて1試合でも多く勝ちたい」と意気込んだ。

―葛西、悔しさ糧に成長を
4日の女子の部開会式で選手宣誓を務めた女子14歳以下シングルスの葛西(ウトナイ中2年)。苫小牧選手権覇者としての意地を見せたかったが「全道のレベルは高かった」と4回戦で涙をのんだ。
 初戦を不戦勝で迎えた櫻庭(函館)との3回戦は、1セット目を先取されるも3―1で逆転勝ち。続く前田(札幌)との一戦は「緊張で思うように足が動かず、余裕をもってプレーできなかった」と0―3でストレート負けした。
 悔しさは秋の団体戦で晴らす。来年3月の全国選抜大会(愛媛県)に向けた最初の関門が約2カ月後に迫る。「ポイントゲッターの一人」と青木顧問から期待される葛西は「1年生が多いチーム。しっかり引っ張っていきたい」と話した。

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