地域のスポーツ界対応苦慮―新型コロナによる緊急事態宣言下で

地域のスポーツ界対応苦慮―新型コロナによる緊急事態宣言下で
宣言前に市内で開催された8月の少年野球新人大会で奮闘する選手たち

 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の9月末までの延長。1カ月以上にわたる適用期間に、苫小牧地域の各種スポーツ界からは大会の日程調整など対応に苦慮する声が上がっている。

 少年野球の苫小牧スポーツ少年団野球専門部会は当初予定されていた8月27日~9月12日の宣言期間を受けて、大会日程を組み直したばかりだった。七つの大会が未開催で「幾つかの大会を中止する可能性が高い」と長谷川慎事務局長は残念がる。

 小学6年生にとっては少年野球ステージの花道を飾る大会やイベントが目白押しになる時期。今週までに再度日程を練り直し「最上級生がいい思い出をつくって次の中学生ステージに向かえるような機会を何とか確保したい」と語った。

 小学年代のアイスホッケーは、シーズン開幕を告げるオータムチャレンジ強化リーグを9月下旬に予定していた。宣言解除後の10月に日程を変更するが「まん延防止等重点措置に置き換わった場合は開催が難しくなる」と苫小牧小学生アイスホッケー同好会連合会の佐藤守会長。

 8月の全国高校選抜アイスホッケー大会(苫小牧市)の集団感染事例も気掛かりで、「子供たちの安心、安全を第一に考えながら、あらゆる活動再開に向けたパターンを考えたい」とした。

 アブロス沼ノ端スポーツセンター=北栄町=を拠点に活動する水泳のアブロス沼ノ端スイミングクラブは、宣言による同館休館に伴いプールを使った練習ができていない。1日1時間ほどの陸上練習を設けてはいるが、大江俊彰コーチは「できることは限られてしまう。選手たちもストレスがたまっていると思う」と頭を抱える。

 来年3月の全国大会(東京都)出場に向け、夏までの長水路(50メートル)から短水路(25メートル)へ主戦場が切り替わる時期。「まだ2週間以上泳ぐことができないが、とにかく解除されることを願って前向きにやるしかない」と語った。

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