苫工、六回コールド勝利―道栄、苫東に競り勝つ〔道高校野球室蘭支部予選〕

Bブロック1回戦〔登別青嶺―苫工〕3回2死一、二塁、右前に適時打を放つ苫工の6番渡辺瑞=14日、とましんスタジアム

 第74回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第4日は14日、とましんスタジアム=苫小牧市=でBブロック1回戦2試合が行われ、北海道栄が苫小牧東に2―1で勝利。苫小牧工業は登別青嶺を10―0の六回コールドで沈めた。
 ▽Bブロック1回戦
苫小牧東
000010000―1
01000100X―2
北海道栄
(苫)長谷川―前川
(北)濱中―花見
?梶川(北)
?伊豫部(苫)新谷(北)
 北海道栄の先発濱中が1失点の完投。二回に5番梶川の三塁打などで先制。六回に敵失に付け込んで勝ち越した。
登別青嶺
000000 ―0
202213x―10
苫小牧工業
(六回コールド)
(登)安士、平井―中西
(苫)寺本―岩本
?松本(苫)
 苫小牧工業は先発寺本が6回を無失点。打線は四回に3番松本が三塁打を放つなど2点、六回には敵失や捕逸などで3点。

―先発寺本、好投光る
 苫小牧工業の先発寺本(2年)が抜群の安定感でコールド勝ちに大きく貢献した。
 四回まで登別青嶺打線を三者凡退に打ち取る好投。五回に死球を与えて初の走者を許したが「完全試合は意識しないようにした」と冷静だった。
 先発は当日の朝、平川監督に告げられた。驚きと緊張で不安もよぎったが、エース長舩(2年)に「頼んだぞ」と送り出されたマウンドできっちり仕事をこなした。緩急とコントロール重視の投球が光った。平山監督も「ストライク先行でカウントを整えていた」と評した。
 春季大会はレギュラー入りしていたが、右肘の故障で夏の大会はメンバー外。投球練習ができない期間で下半身トレーニングを積んで着々と準備してきた。「一人で投げ切れて自信になった」と納得の表情で語った。

― 苫東・エース長谷川、粘投実らず
 1点が遠かった苫小牧東。チャンスでことごとく攻め切れず、もどかしさを残す敗戦となった。
 打線は二回の2死一、三塁、三回の2死満塁のチャンスを立て続けに逃し、微妙に攻守のリズムが狂った。フライアウトも目立つ結果に前川監督は「転がしたかったが、修正力が足りなかった」。得点は好機に内野ゴロの間に入った1点のみ。前川主将(2年)は「打って点を取る勝負強いバッティングを目指す」と再起を誓った。
 先発したエースの長谷川(2年)は道栄打線を相手に2失点の粘り強い投球を見せた。「甘く入らないように投げた」と長谷川。内角の厳しいコースに投げ込み、打たせて取る投球でしのいだが小差に泣いた。
 道栄には春の支部予選代表決定戦でも1―3で敗れた。当時エースナンバーの濱中(2年)へのリベンジは春以降に持ち越した。

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