苫小牧市は、市街地に出没したヒグマなど動物が市民に危害を与える恐れが生じた際の対応を示した「危険動物に関する個別危機管理マニュアル」を大幅に見直す方針を決めた。2010年3月の策定以来、大幅な改訂は初めて。札幌市で4人が負傷するなど市街地でヒグマの被害が増えている現状や、情報媒体の発展に配慮しながら作業を進め、22年度にも運用を開始したい考えだ。
同マニュアルは、市民の生命、身体または財産に危害を加えるリスクを持つ野生動物や愛玩動物(ペット)などを「危険動物」と定義。危険動物が市内を徘徊(はいかい)することで▽市民らに危害を加える▽外出や児童生徒の通学などができなくなる▽長時間に及ぶ道路閉鎖などで市民生活に支障が生じる―の三つの事態を想定し、平常時、緊急時、収束時の段階別対応を定めている。緊急時の庁内の関係部署や関係機関との連絡体制や役割も図示した。
策定から10年がたち、SNS(インターネット交流サイト)やICT(情報通信技術)の発展をはじめ、防災行政無線を流す屋外スピーカーの市内全域整備など情報媒体が多様化。市環境生活課は「緊急時の広報活動に、こうした媒体の活用も反映させたい」と見直しの必要性を指摘する。
市街地へのヒグマの出没が全道的に増加傾向にある状況にも注目する。市内では丸山や柏原など郊外で年30~40件の目撃情報があるが、今年度は13日時点で31件を数える。道が22年4月からの運用を目指す道ヒグマ管理計画第2期の策定作業でも市街地に姿を見せたヒグマへの地域対応力の強化が議論されており、市は道の計画内容も踏まえ改訂作業を進める。
















