新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で迎える、20日の敬老の日。苫小牧市内では例年、敬老の日当日やその前後に町内会が敬老会を開き、地域の高齢者の長寿を祝ってきたが、昨年に続き感染予防のため開催を見合わせる町内会が大多数だ。それでも、各町内会は記念品やメッセージを贈るなどあの手この手で敬老の事業を展開する。
想定外のコロナ禍に見舞われた昨年、市内の町内会は軒並み敬老会を中止。今年も市の把握分で7月末現在、82町内会のうち約8割の65町内会が中止を決めていた。
残る町内会の一部は、感染対策を講じて開催を模索したが8月に入って市内でも感染者が急増。同月下旬、道内に緊急事態宣言が発出されたことから、その大半も中止を決めた。
新開明野元町町内会は20日、市内のシンガーソングライターやパフォーマンス団体などを迎えた敬老会を総合福祉会館で計画していたが、緊急事態宣言の延長を受けて中止を決断。同町内会の役員は「昨年も敬老会を行わなかったので、今年は少しでもにぎやかに―と準備してきた。宣言が延長になってしまったので、さすがに諦めるしかなかった」とため息をつく。
花園町内会も当初は25日に「シルバーの会」を総合福祉会館で計画。少しでも顔を合わせる機会をつくろうと、会食は見合わせて短時間で済ませる予定だったが感染リスクが高まっていることから結局、催し自体を取りやめ、記念品を贈るスタイルに変更した。
敬老会は開催できないものの、別の方法で長寿を祝おうとする動きも。拓勇東町内会は車に乗ったまま祝いの品を受け取ることができるドライブスルーイベントを20日、拓勇小学校を会場に計画。子どもたちから募ったメッセージや、役員手作りの「慶寿新聞」も配布予定で、約140人が受け取りを希望しているという。
このほか、豊川町内会は、総合福祉会館で厚真産の米を配布。桜木町町内会は、地域の小学生が寄せた祝いのメッセージと一緒に商品券を郵送した。
メッセージを読んだ栗田雄介さん(89)は「ひ孫のように年が離れた子どもたちと交流できてうれしい」と笑顔。妻の幸子さん(87)も「自分たちには孫がいないからとてもうれしい」と目尻を下げていた。
市町内会連合会の谷岡裕司会長は「どの町内会も昨年に続き、難しい判断を迫られた。コロナ下ではそれぞれが工夫をしながら、今できる限りの取り組みを進めるしかない」と話した。
















