依存

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 スマホ(スマートフォン)への依存が広がっていく。ゲームによる子どもの睡眠不足やいじめ利用が注目された時期が過ぎ、今は行政が依存拡大の拠点になってきた。

 先日の全国紙に「シニア世代 スマホ普及作戦」「市町村 補助や独自策」の大きな記事。70歳以上の6割近くはスマホやタブレット端末を使っておらず行政サービスの電子化などの利便性から取り残されている―という認識らしい。スマホの購入時に自治体が2万円を助成したり使い慣れない人向けに講習会を開いたりしているそうだ。

 二十数年前に仕事上、電話機能が便利だと判断して旧型の携帯を購入した。その後、スマホ普及期がやってきたものの、ゲームやメールに絡め取られるのが嫌で旧型を使い続けている。取り残されている認識はない。住民票の交付手続きやワクチン接種予約がインターネット上でパソコンよりも短時間に、簡単にできる便利さは分かるが、それらの用件の頻度を思えば固定費の拡大の方が気に掛かる。大雨や地震の防災情報だってテレビやラジオで入手が可能だ。

 スマホ圧力は今後、自治体だけでなく、国も新設したデジタル庁を先頭に、いろいろな便利を提案して強めてくるに違いない。改めて冷静に備えたい。

 わが家のもう一人のシニアはパズルやゲームに伸び伸びと夢中なスマホ・タブレット派。静かでよいのだが、不在時に呼び出し音が鳴っても、どこを触ればいいのか対応は不可。(水)

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