性教育の機会を、市内で動き広がる 市や市民団体が講演会計画、10代若者がラジオ番組製作に挑戦

性教育の機会を、市内で動き広がる 市や市民団体が講演会計画、10代若者がラジオ番組製作に挑戦

 市民が性教育を受ける機会をつくろうとする動きが、苫小牧市内で広がっている。今月、市が中学校で初の性教育講演会を開くほか、市民団体が講演会を予定。性の正しい知識を伝えるラジオ番組製作に乗り出す10代の若者も現れた。11月には住吉コミュニティセンターが、性教育座談会を計画している。

 市内では1年間に妊娠する女性のうち、19歳以下の占める割合(若年妊婦割合)が全国平均よりも高い。

 2018年度で全国平均1・17%に対し、市内の若年妊婦割合は1・62%となっており、同課は「若年妊婦の中には、避妊などの知識を十分に持たなかったために、望まない妊娠に至った人もいる」と強調。若いうちから性に関する知識を深めてもらおう―と今年度、初の性教育講演会実施に踏み切った。

 市健康支援課は15日、東中の3年生と開成中の全校生徒を対象に性教育講演会を開く。札幌市の助産師が思春期の身体の変化や性に関する不安、悩み、人工妊娠中絶などについて語る。

 同課は16年度から市内の高校で助産師や泌尿器科医を講師に迎え、性教育講演会を重ねてきた。講演会後のアンケートによると大人から性について学んだ経験がない生徒が多く、「(きょうの話を)中学生のうちに聞きたかった」といった感想が多数寄せられていたという。

 配偶者や交際相手からの暴力の根絶に向けた啓発活動に取り組むクローバーの会(宇多春美会長)は17日午後2時から、市民活動センターで市民向けの講演会を初開催する。

 市内在住の助産師中田知穂さんを講師に迎え、性教育の実情や子どもたちが学ぶべき性の知識を市民に伝えたい考え。同会は「性教育は人権教育であることを多くの市民に知ってもらう機会にしたい」と話す。

 苫小牧工業高等専門学校の佐藤萌里さん(17)は、性教育をテーマとしたラジオ番組の製作に挑戦中。テスト番組を作り、ネット配信しているFMとまこまい実行委員会の活動の一環で、佐藤さんがパーソナリティーとして10代の視点で学んでみたいことや疑問に思っていることを助産師に聞く内容という。

 今秋の配信開始を予定。佐藤さんは「学校の性教育だけでは知りたいことを学べないのが現状。自分もリスナーと一緒に知識を深められるような番組にしたい」と意気込む。

 住吉コミセンも市内の女子大学生の発案で3月、市民向けの性教育座談会を開催。その後も継続しており、11月に3回目を計画している。

 同コミセンの堀川紅美さんは「性教育は日本社会ではタブー視されがちだが、学ぶ機会が無く、人生を望まない形で送らざるを得ない人も存在している」と指摘。「悲しい思いをする人を減らすためにも、多くの市民に性教育に関心を持ってもらいたい」と語る。

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