熱

 衆院選の期日前投票を済ませ、投票所から出たところで、腕章をしている人たちと目が合った。報道機関の出口調査。当社も同僚たちがその数日前、同じ場所で調査していただけに、むげに断るわけにはいかない。できる限りにこやかに回答すると、よほどの暇人と思われたのだろうか。さらに他社からも声が掛かり、出口調査にはしごで応じた。

 31日の投開票に向けて、大詰めを迎えている衆院選。有権者の選挙に対する関心度が、とても測りづらい。

 道9区(胆振・日高管内)は初の一騎打ちが実現し、選挙関係者は怒る表現かもしれないが、道内有数の「面白い選挙区」。候補2人がつば競り合いを演じ、選挙戦は熱を帯びる一方だ。報道冥利(みょうり)に尽きるはずだが、有権者との温度差も大きい気がする。

 新型コロナウイルス感染症とも、きっと無縁ではない。感染拡大を防ぐため、街頭演説は候補の熱い訴えとは裏腹に、聴衆が声を上げることは、ほぼない。大激戦を象徴するように、各党の党首ら「大物」が応援しながら、熱量が広がりづらい印象だ。候補が有権者と握手する場面はなくなり、代わりに「グータッチ」が主流だが、手の甲同士では体温すら伝わらない。

 ただ、熱に浮かされるより、冷静に政策を見極めて投票する方が、健全な姿であるのは間違いない。国政に思いが届くよう、貴重な1票で、主張したい。(金)

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