硬貨

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 ここ数年、「平成31年」「令和元年」製造の硬貨をためている。改元が5月だったので、それぞれの硬貨が少なく、珍しいと聞いたからだ。買い物で硬貨を手にすると製造年を確認し、あれば貯金箱に入れている。

 命を脅かす感染症が広がってからは、一枚一枚に触って製造年を確認する時に感染しないか、不安を感じるようになった。それだけに「硬貨や紙幣を介した新型コロナウイルス感染の可能性は極めて低い」というドイツ・ルール大学の研究結果が夏に学術誌で発表された際には、ほっとした。

 今月は、500円硬貨が21年ぶりに刷新されて流通を始めた。大きさやデザインは今までと同じだが、ニッケル黄銅に白銅などを加えた2色3層構造。記念硬貨ではなく、通常の硬貨で2色になるのは初めてで、年度内に2億枚発行される予定だ。ピカピカしているうちに手にできれば、ちょっとしたゴージャス感を味わえそう。

 硬貨は初詣などでさい銭にも使われるが、このさい銭は神様にお願いをするためのものでなく、前回の参詣で願ったことが成就したお礼に奉納するものという。願いがかなった時には喜ぶだけで終わらせず、感謝の気持ちを伝えに来るようにという教えなのだろう。願いはかなわない時もあるが、その時は「それでよかったと思えることもある」と受け流し、不満にとらわれて豊かな生き方を遠ざけないようにしたい。(林)

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