政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は8日、感染状況を示す新たな指標をまとめた。新規感染者数などで細かく基準を設けた従来の4段階の「ステージ」から、病床の逼迫(ひっぱく)状況を重視し5段階の「レベル」に見直した。ワクチン接種の進展などを踏まえ、医療提供体制の状況をにらみながら、社会経済活動の再開を目指す。
分科会の尾身茂会長が記者会見し、新指標を公表した。尾身氏は「医療逼迫が生じない水準に感染を抑え、社会・経済活動を回復するのが目標だ」と説明。ワクチン接種や治療薬の実用化に伴う重症患者の減少に加え「新規感染者と医療逼迫の関係は都道府県で異なる」と指摘。感染者数などで一律の基準は設けず、医療提供体制に応じて都道府県がより主体的に状況を判断すべきだとの考えを強調した。
新たな分類では、「レベル0」が新規感染者なし、「レベル1」は一般医療が確保され新型コロナ医療にも対応可能な「維持すべき」状況とする。ワクチン接種の推進や基本的な感染対策を前提に、社会経済活動の回復が可能と位置づけた。
「レベル2」は、新規感染者の増加傾向により一般診療や新型コロナ医療が影響を受ける状況。感染防止の呼びかけや、段階的な病床確保に自治体が取り組むべきだとした。一方、レベル2に当たるかの判断は、感染拡大傾向に伴う医療逼迫の状況に基づき「各都道府県が数値を設定」するとし、基準は明記しなかった。
その上で、(1)都道府県が推計する「3週間後に必要な病床数」が、確保済み病床数に達した場合(2)病床使用率・重症者向け病床使用率が50%超の場合―には「レベル3」に移行すると規定。従来の指標に照らせば「ステージ3の最終局面および4」に該当し、大都市圏では緊急事態宣言、地方部ではまん延防止等重点措置を含めた対策を適用し、飲食店営業やイベント開催の制限も求めた。
最も深刻な「レベル4」は、入院が必要なコロナ患者が最大確保病床を超えた状況。一般医療が大幅に制限され得るため、政府による「災害医療的」対応を要請した。
















