苫小牧工業高等専門学校専攻科電子・生産システム工学専攻2年の瀧澤哲さん(22)は今秋、オンライン開催された日本シミュレーション学会主催の国際会議での学生セッションで優秀な発表者に贈られるスチューデント・ポスター・プレゼンテーションアワード(ポスター賞)を受賞した。オンライン会議システム「Remo(レモ)」で、音の移動方向の知覚に関する研究を発表。瀧澤さんは初体験の学会での受賞に「びっくりと同時にうれしい。賞に恥じないよう今後も研究を頑張りたい」と笑顔だ。
「中学校卒業前からスピーカーなどの音に興味があった」と言う瀧澤さんは専攻科1年の時、音響信号処理を専門とする工藤彰洋准教授の研究室に在籍。VR(仮想現実)コンテンツ需要の高まりを背景に、現技術よりも音の精度を上げて立体的な音響をつくりたい―と研究を始めた。
「移動音の移動方向知覚に関する研究―適応法による検討」をテーマに、研究室のメンバーや後輩ら9人を被験者に実験。さまざまな角度から刺激音を鳴らし、音がどこから聞こえているのかを調べた。正答率から、音の移動方向の知覚に必要な移動角度の境目となる値を推定したという。
学生セッションは、自身の研究内容を1分間でアピールするショットガンセッション(プレポスター発表)と、研究内容を議論するポスター発表から成る。ポスター発表では、会場から「シミュレーション(模擬実験)はしたのか」「新奇性はどこにあるのか」といった質問が飛んだ。
瀧澤さんは「新型コロナウイルス禍で学生の登校機会が少なく、被験者を探し出し、効率よくデータを集めるのが大変だった」と説明。「実験を重ねるほど数値は正確になる。被験者を増やし、研究をさらに深めたい」と目を輝かせた。
同会議はコロナ禍で2年ぶりの開催。今年は9月1~3日に同志社大学(京都市)をメイン会場にリモートで行われた。学生セッションは全国の大学や高専から34人が参加し、ポスター賞は10人が受賞した。
















