新型コロナウイルスの影響で働き方が多様化する中、苫小牧市は今月から、オートリゾート苫小牧アルテン(樽前)のインターネット通信環境を拡充し、「ワーケーション」の実証事業を始めた。ワーケーションは観光地で休暇を楽しみながら、テレワークで仕事をする働き方。12月中旬から都市部をターゲットにしたモニターツアーも行い、ニーズの掘り起こしを図る。
市は、コロナ下で人気が高まるキャンプサイトを有するアルテンに注目。6月の市議会定例会にワーケーション拠点構築事業費3981万円を提案し、可決された。財源には、ふるさと納税を充てる考えだ。
アルテンでは従来、センターハウスの一部にしかなかった無線通信Wi―Fi(ワイファイ)エリアを拡大。13日から、ゆのみの湯、コテージ28棟など屋内施設すべてに加え、三つのキャンプサイトのうち、からまつサイトも新たにワイファイ利用を可能にした。
からまつサイトの一画で友人とたき火を囲んでいた札幌市の会社員、瀬尾和彦さん(28)は、ワイファイを活用してノートパソコンで仕事の資料作りをしていた。「キャンプ場の予約がなかなか取れなくて、やっと新調したテントを使えるのが楽しみだった」と言い、「ワーケーションは気分転換にもなり、仕事もはかどりそう」と笑顔を見せた。
市では民間事業者に委託し、12月中旬~来年2月上旬に首都圏や札幌圏に向け、2泊3日~6泊7日のモニター企画を計画中。都市部の企業人延べ20人程度の想定で、滞在中に市内の経営者、大学や高専の学生との交流機会も作り、地元に還元する方策を探る。
アルテンはコロナ下のキャンプブームを背景に、2020年度のキャンプサイト利用者数は前年度比6583人増の4万9455人で過去最多を記録した。一方、土日や祝日に予約が集中しており、平日はまだ余裕がある状態という。市の担当者は「苫小牧のファンや関心を持つ人を増やすきっかけにし、移住や企業誘致にもつなげられたら」と期待を寄せている。
















