新型コロナ対策を強化―白鳥王子アイスアリーナ

新型コロナ対策を強化―白鳥王子アイスアリーナ
ベンチを囲う強化ガラスを撤去、扇風機が設置され換気対策が強化された

 苫小牧市の白鳥王子アイスアリーナの指定管理者・苫小牧市スポーツ協会は、同アリーナの新型コロナウイルス感染対策を強化した。今年8月開催の全国高校選抜アイスホッケー大会でのクラスター(感染者集団)発生を受けた取り組み。プレーヤーズベンチのパネルを撤去するなど、空気循環の改善を図った。

 国立感染症研究所の報告によると、リンクの表面から約2メートルの高さまで冷気だまりが発生することが分かった。リンクやベンチ内で空気中に浮遊するウイルスを含んだ微粒子「エアロゾル」感染の可能性も指摘された。

 ベンチの換気を促すため、フェンス上部に取り付けられていた透明の強化ガラスを撤去し、密閉空間を解消した。ベンチ裏にはそれぞれ2台の扇風機を160センチの高さで設置し、上向きに送風。選手の呼気を上方向に流すことを狙った。

 このほかベンチや選手控室、オフィシャルボックスなど施設内各所に二酸化炭素濃度を測定するモニターを設置し、換気対策の目安としている。選手控室は利用人数を15人程度に制限し、密集を防ぐなどの対策も取った。

 試合開催時は整氷作業を行う10分間のインターバルで整氷車出入り口のシャッターやアリーナ出入り口の扉などを開放して外気を取り込む。全国選抜大会が開かれた夏場の換気については検討課題となっており、同協会の小金澤周平次長は「夏は氷への影響が懸念される。新たな設備導入など市とも継続して協議し、検討を進めていきたい」と話していた。

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