難民を守る、難民を支える国連UNHCR協会から、今年も一通の封書が届いた。あちこちに「難民にあたたかさを贈ろう―」の文字。
ほんのわずかの金額なのだが難民支援のために毎月、寄付をするようになって何年になるだろう。新聞やテレビで、受け入れてくれる国の国境線を目指して歩き、待つ難民や、狭く薄いテントで暮らす難民の様子を見るのがつらかった。とりわけやせた子どもたちの顔がつらい。いつ終わるか分からない戦乱や宗教対立から逃れ続ける難民のために、国や政治とは別に、自分に何ができるか。たまたま出掛けた書店で募金の呼び掛けを聞いてすぐに手続きをした。
封書の中の資料には現地の様子や募金の使途などが紹介されている。2020年の「防寒支援活動」ではシリア人200万人以上、イラク人46万人以上に善意を届けたそうだ。呼び掛けには4000円でジャケット2着、7000円でフリースの毛布8枚、1万円でシェルター補強シート5枚―など支援物資の詳細の説明があった。米軍が撤退したアフガニスタンでは改めて難民が増え始め、アジアではミャンマー内乱。まだ難民は増え、困窮は続く。「毛布8枚」に印を付け急いで返送した。
日本人は寄付に消極的といわれる。東日本大震災など災害時に増えても、すぐに減少するそうだ。しかし「ふるさと納税」やインターネット経由の寄付や出資が増える変化もある。何ができるのか、考えたい。(水)









