北海道の空の玄関口・新千歳空港が、年末に向けて活況を呈しつつある。新型コロナウイルス流行前にはまだ及ばないが、航空需要の回復とともに旅客の往来は活発に。飲食や物販をはじめ映画館、娯楽施設も備えた「北海道ショールーム」で、安近短の休日を楽しむ人も多く見られる。関係者はコロナ対策の徹底に配慮しながら「コロナ前」に戻ることを願っている。
緊急事態宣言が明けた10月以降、国内線ターミナルビル内の人の往来は日増しに回復し、土産物店などは買い物客でにぎわう。スイーツや飲食メニューなど「空港限定品」を目玉にする店舗も多く、あちこちで長蛇の列ができている。コロナ対策で座席を減らす飲食店も多く、休日のランチ時間はさらにごった返す。
牛乳や果物など道産食材にこだわった直営店5店を運営する北海道興農社(安平町)は「宣言明けから修学旅行生や出張のビジネス客が増え、最近は家族連れなど個人客が多い」と手応えを語る。国の観光支援事業「Go To トラベル」の追い風があった前年並みに回復し、「売り上げはかなり戻ってきた。コロナがこのまま落ち着けば、年末にはコロナ前に戻りそう」と期待する。
新千歳空港を管理運営する北海道エアポート(HAP)によると、10月の同空港国内線旅客数は、前年同月比7%減の90万902人。2カ月連続で前年実績を下回ったが、月別旅客数は今年最多を記録し、前月と比べて約4割増と回復基調。コロナ流行前の2019年10月対比49%減と落ち込みは続くが、HAPは「航空需要の回復傾向を感じている」と分析する。
コロナ禍で航空各社の減便対応は続くが、年末年始期間(12月24日~来年1月4日)の本道発着路線の運航率は、日本航空(JAL)が96%、全日本空輸(ANA)が94%とほぼコロナ前の運航水準で、AIRDO(エア・ドゥ)もさみだれ式に「追加増便」を発表。HAPは「にぎわいが戻り始めている状況は大変ありがたい。冬の観光シーズンに続けば」と願う。
23日のイルミネーションツリー点灯式を皮切りに、クリスマスや新春期間に向けて、コロナ対策の徹底を前提にイベントも計画。3000円以上の買い物客を対象にした年末年始大抽選会(来年1月10日まで)はウェブ方式の応募に改めたり、元旦の振る舞い酒も樽酒から缶ビール配布に変えたりとコロナ前と異なる光景にはなるが、にぎわいを取り戻す模索が続いている。
















