新型コロナウイルス禍で災害ボランティア活動の在り方が見直される中、苫小牧市社会福祉協議会は8月、災害ボランティアセンターの設置・運営マニュアルを改訂した。感染症の拡大防止に主眼を置いた改訂で、ボランティア募集のエリア限定や事前登録制の採用、オンライン会議システム活用などを盛り込んだ。今月中旬には新しいマニュアルに沿った設置・運営訓練を行い、市社協職員らが手順を確認した。
災害ボラセンは大規模な災害が発生した際、被災地の復旧や復興活動を手掛ける災害ボランティアの活動拠点。ボランティアの募集や助けを必要とする人たちを把握し、両者のニーズをつなぐ。苫小牧では市の要請に基づき、市社協が開設、運営する。
これまで災害ボラセンは、全国からボランティア志願者を募集。活動当日の朝、ボランティアが個別に申し込み手続きをし、ニーズとのマッチングやグループ編成を経て現場に向かう流れが一般的だった。
ただこのやり方では、受け付け手続きなどでボランティアが密集して待機する時間がたびたび発生。不特定多数を全国各地から集めることも感染拡大のリスクを高める。
このため、改訂したマニュアルでは原則、不特定多数の募集はせず、近隣地域からを中心とすることを明記。申し込みも5人程度の小グループで事前に済ませる。受け付け手続きや活動内容・場所の説明、健康チェックなどはグループのリーダーのみが行って密集状態を避ける。打ち合わせに、オンラインを活用することも盛り込んだ。
市社協は今月20日、市民活動センターでマニュアルの改訂に沿った設置・運営手順を確認する訓練を初めて実施。集中豪雨により市内で大きな被害が発生した想定で、社協職員や災害ボランティアグループのリーダー役の市民ボランティアら約70人が参加した。
訓練では受け付け・健康チェックからマッチング、活動終了時の報告に至るまでの一連の動きを確認。市民からの支援要請や災害ボランティアからの相談といった電話対応の仕方もチェックした。
訓練はおおむね順調だったがグループ全員の健康チェックをリーダーが代行するなどの感染症対策の作業が新たに加わったことで、人の流れがスムーズに進まない場面もあった。
訓練で災害ボラセンの副代表を務めた千寺丸洋地域福祉課長は「感染拡大が懸念される状況下でも、できることを考えながら被災者支援に当たるのが災害ボラセンの役目」と強調。「今回見えてきた反省点を改善できるよう、日頃からの備えに力を入れたい」と語った。
















