消費者目線

消費者目線

 スーパーのサッカー台に備え付けられている、買った物を小分けするのに便利な透明の袋。正式名称は「ミシン目ロールポリ袋」というらしいが、あれの口を開くのが苦手だ。誰かに口の部分を手のひらでこすると簡単に開くと聞いて以来、実践しているが毎回手間取り、自己嫌悪に陥る。

 CDやDVDなどに採用されるピシッと張り付くようなフィルムの開梱(かいこん)も不得手。開封用テープが付いていて、引っ張ると破ることができるキャラメル包装なら問題ないが、たまに爪で引っかく場所すら見つからないシュリンク包装に遭遇する。後者には商品の保護、異物混入防止効果などがあるらしいがどう使い分けているのか、メーカーのホームページを調べても謎。なぜもっと開けやすくできないのかと内心いら立ってしまうことがある。

 一方で食品メーカーの開けやすくする工夫には感心する。意識して見ると、最近の食品パッケージは菓子の個包装一つとっても切り口の位置を変えたり、表示を追加したりといろいろ改善されている。液体調味料の小袋はどこからでも切れる特殊加工を施したものが増え、紙パッケージも切り離しやすいミシン目を研究し続けているようだ。売り上げに直結しないさりげない工夫だがこうした企業努力に気付き、評価する声がネット上にも多くあった。消費者はいちいち口にしなくてもちゃんと見ている。値上げラッシュの冬にため息を漏らしながら。(輝)

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