道内で新型コロナウイルスの最初の感染者が確認されたのは、2020年1月28日。中国湖北省武漢市から訪れた中年女性だった。あれから、あすで2年になるが、これほど長くマスク生活が続くとは想像もできなかった。この間、増減を繰り返してきた全道の1日の感染者数は26日、ついに2000人を突破。胆振管内でも年明けから急増し、最近は100人前後で推移している。
政府は27日、道内にまん延防止等重点措置を適用。道は胆振を含む全道の飲食店に営業時間の短縮、道民には混雑している場所への外出を控えることなどを要請している。繰り返し叫ばれてきた「正念場」では警鐘への慣れも怖い。重点措置の効果は不透明だが、手をこまねいてはいられない。
ここに来て、多忙を極める保健所は濃厚接触者を調べる疫学調査を重症化リスクの高い人が利用する施設に重点化。職場は対象から外れ、患者本人や職場の責任者が感染の可能性のある人を判断し、連絡しなければならなくなった。一方、ワクチン接種の対象は5~11歳に拡大され、3月にも接種がスタート。専門家は接種の有無で子どもに不利益が出ないようきめ細かな対応が必要と指摘する。感染リスクを下げながら経済社会活動の継続を可能とする「新しい日常」の定着は道半ば。感染力がさらに強い「オミクロン派生株」も国内でも見つかったとされ、自粛慣れしている場合ではない。コロナとの闘いは続く。(輝)









