新型コロナウイルスの感染急拡大に伴い、苫小牧市内のスポーツが再び苦境に立たされている。屋内競技の各種大会が軒並み中止、日々の練習すら自粛を余儀なくされる団体もある。27日からは、北海道にまん延防止等重点措置が適用された。各競技の関係者たちは対応に苦慮している。
アイスホッケーは苫小牧市内で開催予定だった全日本オールドタイマー道予選、南北海道高校新人大会など4大会が中止。一部大会は延期された。
特に中学カテゴリーは21~23日に釧路市で予定されていた全国大会が、20日の公式練習後に2大会連続の中止決定。東胆振から出場した3チームのうち、早来・青翔・明倫(東胆振A)の監督を務めた山口純平東胆振中体連アイスホッケー専門委員長は「生徒たちの安全を考えれば仕方のないことだが、本当につらい宣告だった」と振り返る。
2月5日に苫小牧市内で開幕予定だった2年生以下の新人大会も新型コロナの感染拡大を考慮して中止した。「地域の競技レベル低下に少なからず影響は出てしまう」と嘆いた。
春のシーズン本格化に向けて練習に励もうとするスポーツにも、待ったがかかった。苫小牧市は新型コロナ感染者拡大に伴って、今月17日から小学校の学校開放を休止。少年野球の北光ファイターズは週3回ほど体育館での練習を行ってきたが、現在は選手たちの健康面を考慮して活動を自粛している。
「本来ならバットの振り込みやキャッチボールといった基礎を固める大事な時期」と苫小牧市スポーツ少年団野球専門部会の事務局長も務める長谷川慎監督は肩を落とす。まん延防止等重点措置の適用期間は2月20日まで。「それまでに感染が収束して、何とか3月のオープン戦時期から活動を再開できたら」と願った。
苫小牧スケート連盟は30日に臨時理事会を開き、2月中に予定していたすべての大会について、中止も含めて開催の可否を判断する。千葉浩次会長は「子どもたちが練習の成果を披露する場がなくなることになってしまうが、中止もやむを得ない状況」と表情は暗い。
スピードスケートの市内大会は市ハイランドスポーツセンターの屋外リンクを使用。不特定多数の人の出入りが少ないこともあり、感染対策が比較的容易だった。しかし、オミクロン株感染拡大で風向きが変わった。千葉会長は「若年層への感染が広がっていることを懸念している」。
バスケットボール関係では、今月行われる予定だった中学年代と高校年代の冬季大会が中止された。苫小牧開催で男女各3チームが出場予定だった北海道高校新人大会も延期。道バスケットボール協会は今年度内の開催を目指す方針を示している。
苫小牧地区バスケットボール協会U18カテゴリー部会の木村匡宏部会長は道高校新人大会の延期を受けて「生徒が活躍する場を確保できない歯がゆさがある」と無念の表情。今後については「活動の制限もあるが、こういう時だからこそ生徒一人一人が自立できるチャンス。人間的な成長を促してプラスの方向に働くことを期待したい」と話している。

















