SDGs学習に力 深く考えるきっかけに 明野中

SDGs学習に力 深く考えるきっかけに 明野中
SDGs実現のための行動や理想の社会像を描く生徒たち

 苫小牧明野中学校(山岸弘昇校長)は今年度、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)の学習に力を入れている。家庭科や総合的な学習の時間を使った新たな試みで環境への配慮や性別で社会的、文化的に求められてきた役割「ジェンダー」について、生徒たちに深く考えてもらうきっかけになっている。

 家庭科、音楽などで使用している教科書や年間指導計画には学習単元とSDGsの目標の関連性が示されており、さまざまな授業や学校生活でSDGsの視点を持ってもらいたい考えだ。

 「ジェンダー平等を実現しよう」もSDGsが掲げる項目の一つ。1~3年生約240人は年度始めの家庭科の授業で親が子どもに与えるおもちゃを性別で決めたり、夫婦間で家事をする時間に差があったりすることをテレビ番組の視聴などを通じて学んだ。

 2年生約70人は家庭科の授業で、性差のない「ジェンダーレス」な服装を考える授業に臨んだ。生徒たちからは「男の人が着そうな服を女性も気にしないで着られるようにしたい」「ピンクを取り入れ、男性=黒をやめよう」と活発にデザイン案が出された。

 9月の学校祭の演劇「悪魔のささやき、天使のぼやき」では、実際にそうした発想を生かした衣装を用意。男女の垣根なく腰にスカーフを巻いたり、ピンク色の服飾品を身に付けたりし、性別の判断が付かないような衣装でそれぞれの役を演じた。指導する榊姫名教諭(41)は「生徒たちが社会に出た時にも、ジェンダー平等の意識を持ってもらいたい」と語る。

 2年生はその後も総合的な学習の時間に市職員を講師に迎え、市のSDGsに関連した取り組みを勉強。タブレット端末で国内外の実践例をまとめたりしながら計15時間ほどを費やし、理解を深めた。

 21日にはSDGs学習の総括として、自分ができる行動や未来のための決意を記したカルタ作りに挑戦。決意は「ポイ捨ては巡り巡って自分へ」「人と人は助け合う同じ生き物」など多彩だ。佐藤大那さん(14)は「飲み物を買う時も、海などの汚染につながらない素材の容器かなどを意識するようになった」と話す。

 「授業を通して地域を見詰め直したり、誇りに思ったりする機会にもつながっている」と榊教諭。今後、生徒たちの声をまとめ、市などと情報共有していきたい考えだ。

 SDGsは2015年9月に国連で採択された国際社会の共通目標。「多様性と包摂性のある社会」を目指して貧困、教育、成長雇用、気候変動―などの分野で30年までに達成すべき17の国際目標(ゴール)を掲げている。

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