市販のプリンなどを買うと、以前は買った数の使い捨てプラスチックスプーンをレジ係が黙って精算済みの籠に入れてくれた。今は「ください」と言うか、これらのプラ製品がレジ近くに置かれ、自ら持ち帰る仕組みになった。
それも今は無料だが、4月からはお代が掛かるか、製品の素材が紙などに変わるよう。プラごみが地球環境や人の健康に悪影響を与えるので、削減へかじが切られたからだ。コンビニや飲食店のスプーンやストロー、宿泊施設の歯ブラシやくし、クリーニング店のハンガーや衣類用カバーなど12製品を対象に、使い捨てプラ製品を年間5トン以上扱う事業者には削減が義務化された。
使い捨てプラ製品は物持ちが悪いが、サービス品だけに特に問題とされずに使われてきた。「要らない」と断ることもできたはずだが、自分を含め、国内外の多くの人々が受け取りを続け、世界的な問題になってしまった。
海外にはシャンプーなどをミニ容器で個々に提供せず、ボトルで置くようにしたホテルがある。それにならえば、マイスプーンを持ち歩いて使い捨てプラスプーンは使わない、クリーニング店に衣類を出す時は店に不都合がなければ自前のハンガーを持ち込んで使ってもらうなど、できることはきっとある。便利さを安易に受け入れて環境を悪化させたのが人間なら、柔軟に対応して改善するのも人間と心得、削減に努めたい。(林)









