シングル頼み脱却

シングル頼み脱却

 日本フィギュア界にとって念願だった団体メダルは、二つの演技を残して決まった。4位以下に差をつけ、銀の米国にも迫る銅。総合力が上がったことを証明した。

 シングルの男女4人はいずれも1位か2位。羽生結弦がメンバー入りしなくても層は厚かった。今回は、これまで強豪との差が大きかったペアとアイスダンスのカップル種目の健闘が光った。

 ペアで今季のグランプリ・シリーズ2戦とも表彰台に立った三浦、木原組は、さらに力を付けて大舞台に乗り込んだ。3大会連続代表の木原は、ともに5位だった過去2大会について「出させていただいている感じで、申し訳ない気持ちがあった」。今回はフリーで2位に入るなど、誰もが認める立役者になった。

 カップル種目は国内の指導者が不足しており、シングルに比べて練習環境にも恵まれていない。海外の名コーチに教えを請おうとすれば、資金面での負担に直面する。

 日本スケート連盟の竹内洋輔フィギュア強化部長は「一つのフェーズ(段階)は終わった。団体で継続してメダルを取るには、ジュニアから育成する土壌をつくる必要がある」と力説する。一朝一夕で解決できる課題ではないが、五輪のメダルを一つの契機にしたい。

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