2021年の苫小牧市消防本部の救急出動件数(速報値)は前年比590件増の8126件で、19年以来2年ぶりにプラスに転じた。新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、外出への懸念が強まった20年に比べ、人の動きが活発化したことも要因とみられる。一方、本人が拒否するなどして搬送を行わない「不搬送」が全体の1割を占めた。
出動の内訳は「急病」が、最多の5527件(前年比322件増)で、「一般負傷」1103件(同96件増)、「交通事故関連」346件(同22件増)と続いた。
搬送者数は、前年比143人増の6801人。65歳以上の高齢者が最多の4219人(同149人増)で以下、成人2135人(同46人減)、乳幼児224人(同34人増)、少年189人(同14人増)、新生児34人(同8人減)となっている。
搬送時の患者の状態については集中治療を要する「重傷」が548人(同28人減)、酸素吸入などが必要な「中等症」は2841人(同149人増)、「軽傷」は3262人(同430人増)。「死亡」は146人(同27人増)だった。
「不搬送」は880件(同59件減)に上り、このうち482件が「到着後の辞退」だった。理由は「体調が悪くて呼んだが回復した」「やはり自力で病院に行くことにした」など。「料理中に手を切った」「かかりつけの医療機関が休みで、どうすればよいか分からなかった」といったケースもあった。
消防庁は「消防力整備方針」で人口10万人に対し救急車5台を配備し、そこから5万人増えるごとに1台追加する方針を定めている。人口約17万人の苫小牧では救急車6台が24時間体制で運用されているが、東西に長く、広大な行政面積への対応が課題。同本部救急課は「緊急的な治療や手術が必要な患者のため、救急車の適正利用に理解と協力を」と呼び掛けている。
















