ドーピング問題でROCが五輪成績、維持を主張〔フィギュアスケート〕

ドーピング問題でROCが五輪成績、維持を主張〔フィギュアスケート〕
練習に参加したフィギュアスケート女子のワリエワ(左)=11日、北京(AFP時事)

 【ロンドン時事】北京五輪のフィギュアスケートにロシア・オリンピック委員会(ROC)で出場している女子のカミラ・ワリエワ選手(15)がドーピング検査で陽性反応を示した問題で、ROCは11日、陽性だったのは五輪期間外の昨年12月25日の検体であることから、五輪の成績は維持されると主張する声明を出した。
 ROCは昨年12月25日の前後や北京五輪での検査結果は全て陰性であるとし、ワリエワ選手が五輪で金メダルを獲得した団体の結果は個人成績も含めて「自動修正の対象にならない」との見解を示した。
 ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は8日にワリエワ選手に暫定資格停止処分を科したが、選手側の異議申し立てを受けてRUSADA規律委員会が9日に処分を解除した。ROCは、スポーツ仲裁裁判所がこの決定を覆すまでは「トレーニングや競技を行う権利がある」と訴えた。

―IOCなどは異議申し立て
 【ロンドン時事】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は11日、ドーピング検査で陽性反応を示したフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ選手(15)=ロシア・オリンピック委員会(ROC)=への暫定資格停止処分が解除された決定を不服として、国際オリンピック委員会(IOC)と世界反ドーピング機関(WADA)からの異議申し立てを受理したと発表した。
 ワリエワ選手は7日まで行われた北京五輪のフィギュア団体でROCの金メダル獲得に貢献した。優勝の最有力候補と目される個人戦は15日に始まり、出場可否はCASの裁定次第。申し立てから原則24時間以内に裁定は下されるとしている。
 ワリエワ選手は、昨年12月に採取された検体から禁止薬物トリメタジジンが検出されたことが今月8日に報告され、暫定資格停止処分を受けた。その後、選手側から異議申し立てを受けたロシア反ドーピング機関の規律委員会が、9日に処分解除を決めた。

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