村瀬は両手を突き上げ、最高の笑顔で表彰台に立った。「信じられない。家族、友人たちを思い浮かべながら『取ったよ』という気持ちで上がった」。冬季五輪の日本女子で最年少メダリストとなった17歳は喜びをかみしめた。
メダル獲得の決め手は、2回目のフロントサイド1080(横3回転)。思い切り踏み切って高さを出し、板をつかむグラブも完璧。回転、着地もぴたりと決めた。「めっちゃ跳んで、グラブを長くして、ビタビタにちゃくって(着地して)やろうという気持ちで、それができた」。納得の滑りだった。
誰からも格好いいと思われるスノーボーダーが理想像。それを大舞台で披露し、91・50の高得点をマークした。3回目は転倒しただけに、2回目でメダル圏内に浮上したことが大きかった。
子供の頃からの夢だった五輪のメダルを手にしたが、まだ高校2年生。「4年後はさらにレベルが上がると思う。格好いい滑りを意識して、メダルを取れるように頑張りたい」。今後も自分らしく高みを目指す。

















