苫小牧のアブロス沼ノ端スイミングクラブに所属する野村遥希(青翔中2年)が、13日に札幌市平岸プール(短水路)で開かれたSapporo New Year Cupで、第44回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会(3月、東京都)男子200メートルバタフライ13~14歳の標準記録を突破した。新型コロナウイルスの影響で同大会に参加制限が設けられたため、全国挑戦は確定していないが、「まだタイムは縮められる」と頼もしく語った。
野村はニューイヤーカップ男子13~14歳200メートルバタフライ決勝で2分5秒92。大会新記録樹立とともに、JOC春季大会14歳区分の標準記録(2分6秒73)を0秒81上回った。
スタートから快調に飛ばし100メートルを58秒台で通過したが、「入りが良過ぎた」ことが影響して後半に思わぬ体力切れを起こした。2分4秒台を目指していたといい、「標準記録突破はうれしいけど、前半の100メートルを59秒台に抑えて後半に粘るレースがしたかった」と話した。
新型コロナの影響で道の予選、続く全国大会も中止になった2020年春を除けば毎年春(短水路)、夏(長水路)の2回開かれるJOC大会の標準記録は4大会連続で突破中。特に前回のJOC春季大会では、200メートルバタフライで標準記録より2秒以上早いタイムをたたき出していた。
いいイメージのまま今回のJOC春季大会出場に向け道内各大会に挑んできたが、タイムは2分7~8秒台と伸び悩んだ。「どうして速くならないのか」。レースを重ねるごとに焦りが泳ぎの力みにもつながった。
大江俊彰コーチのアドバイスを基に今年からフォーム改造に着手。手の動きに対して、入れるキックのタイミングを変えたことで「進み方が違う」と自信を取り戻した。常に全力で泳ぐがむしゃらなスタイルも、7~8割程度の力で後半まで余力を残すことができるようになった。
5大会連続の標準記録突破は果たしたが、今回のJOC春季大会一部種目は、新型コロナの影響で全国の標準記録突破者上位20人に参加資格が与えられることになった。野村の挑戦種目はそれに該当するため、さらなる自己記録更新が求められる。チャンスは27日の道予選(札幌市)。野村は「前半をしっかりペース配分できれば、もっとタイムは出せる。2分4秒前半を目指したい」と闘志を燃やした。

















