「やり切れた」

「やり切れた」

 スピードスケート女子1000メートルで金メダルを獲得した高木美帆との一問一答は次の通り。

 ―銀メダル三つで最終種目を迎えた心境は。

 朝、姉(菜那)に「銀が四つでも快挙らしい」と言われた。ただ、自分の中でプレッシャーを受け止める余裕がなかった。最後まで滑り切ること、最初の一歩をしっかり決めることだけを、ずっと考えていた。

 ―レース後、ヨハン・デビットコーチと抱き合った。

 金メダルが決まった後は、お互いに「ありがとう」という言葉しか出てこなかった。(コロナ陽性で)初めてヨハンがレースにいないということを経験した時に、私の中での彼の存在の大きさを強く感じたところはある。

 ―個人で初の金となった。

 私だけではなく、サポートしてくださる人の力、コーチたちの支えというものが表れた金メダル。チームの強さを証明できた。

 ―5種目を終えて。

 やり切れたなという強い達成感は感じている。三つの銀メダルはどの種目も、感じる気持ちが全く違った。最後は金メダル以上に、自分のこん身のレースができたことが一番うれしかった。

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