LNG燃料フェリー新造 商船三井 苫小牧―大洗航路に25年就航 CO2排出量35%削減最新技術でCN推進

LNG燃料フェリー新造 商船三井 苫小牧―大洗航路に25年就航 CO2排出量35%削減最新技術でCN推進
新造船イメージ図(商船三井提供)

 商船三井(東京)、商船三井フェリー(同)、内海造船(広島)の3社は17日、LNG(液化天然ガス)燃料の最新鋭フェリー2隻を建造し、2025年に苫小牧―大洗航路に就航させると発表した。従来船に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を35%削減するなど、最新技術を結集した次世代フェリーで、港湾関係者も歓迎の声を上げている。

 商船三井グループは23年に国内初のLNG燃料フェリー2隻を大阪―別府航路に就航予定。苫小牧―大洗航路の2隻はその第2弾で、現在運航する「さんふらわあだいせつ」「さんふらわあしれとこ」の代替として1隻は25年2月、もう1隻は同7月の就航を予定している。

 商船三井によると、新造船のLNG燃料は従来のC重油と比べCO2で約25%、硫黄酸化物で100%などの削減効果がある。さらに、船首に丸みを帯びた流線形を採用し、斜め向かい風を推進力に利用するほか、内海造船が開発する省エネ新技術の採用などでCO2排出量を約35%抑制する。同社は「次世代のスーパーECOフェリー」と称し、「業界の環境対応をリードする」と話す。

 新造船は1隻当たり100億円以上。総トン数は約1万5600トンと従来船に比べ約4200トン大型化するが、旅客定員は従来比3人増の157人にとどめ、乗用車は同12台減の50台、トラック(13メートル換算)は同20台増の155台が積載可能。貨物トラック輸送が海上輸送などに切り替わる「モーダルシフト」の進展で有人トラックが増えることを見越し、大部屋を廃止して全室個室化するなど高度な環境性能と快適な船旅を実現する。

 今年は商船三井フェリーの前身、日本沿海フェリーによる苫小牧港のフェリー初就航から50周年の節目とあり、苫小牧港開発の関根久修社長は「感慨深い」とコメント。50年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ、CN)達成にもつながる事業を歓迎し「港全体あるいはサプライチェーンの脱炭素化に果たす役割は大きい。当社もターミナル施設の省エネ化、モーダルシフトへの対応強化など港のCNに取り組む」と意気込む。

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