苫小牧市は、子どもと保護者をまち全体で見守る意識を持ってもらいたいと、市民対象の子育て支援講座に乗り出す。市子どもを虐待から守る条例に基づく新たな事業で、条例の理念や児童虐待の実態のほか、地域による子育て支援の重要性や具体的な支援方法を伝える。市民からの依頼に応じて出前講座を行う考えで、担当するこども相談課は「さまざまな立場の人に聞いてほしい」と話している。
市は子どもの人権が守られ、心身ともに健やかに成長できる社会の実現を目指し昨年1月、「市子どもを虐待から守る条例」を施行。子どもや子育て家庭を見守り、地域社会から孤立させないよう努めることを市民の責務に掲げており、この一環として市民向けの講座を立ち上げた。
講座名は「地域で見守る子育て支援講座」。子どもの体や心を深く傷つける虐待の具体例や、暴力が子どもの成長に与える悪影響について解説する。
また、困っている子どもや保護者を支えるためには市民の見守りの目が不可欠であることを説明。声掛けやあいさつといった何気ない関わりを通して相手の様子に気を配り、気になることがあれば情報を寄せてもらうことで、その家庭が必要とする支援にいち早くつなげられる―と、行政の目が届かないところへの協力を求める考えだ。
対象は町内会や老人クラブ、市民グループのほか、地域住民と関わる機会が多い小売店やサービス業などの民間企業などを想定。5人以上の集まりであれば同課職員がどこへでも出向き、約1時間の講座を展開する。希望があればそれぞれの立場に合わせた内容の一部変更や、オンラインでの対応も検討する。
同課の齋藤健巳課長は「地域ぐるみで子育てを応援することが、児童虐待の芽を摘むことにつながるはず」と強調。「『虐待しているのではないか』という監視や指導のような厳しい視線ではなく、『困っている親子はいないか』という温かな気持ちを持つことの大切さを講座で伝えたい」と話している。
講座に関する問い合わせや依頼は同課 電話0144(32)6369。
















