道政執行方針の要旨

道政執行方針の要旨

 鈴木直道知事が、25日の定例道議会本会議で行った道政執行方針の要旨は次の通り。

 【道政に臨む基本姿勢】

 私が北海道知事に就任してから、間もなく3年がたとうとしている。昨年、一昨年の2年間は新型コロナウイルスという未知のウイルスと対峙し、日々状況が変わる中で、道民と共に懸命に闘ってきた。そして今も「まん延防止等重点措置」が適用されており、オミクロン株による感染が収束に至らず、厳しい状況が続いている。現在の感染を抑え、道民の安心を取り戻す。まずは、このことを最優先として引き続き、取り組んでいく。感染症はこれまでさまざまな分野に深刻な影響をもたらしてきた。しかし、失ったものばかりではない。この闘いの中で見えてきたものもある。それは道民の力であり、北海道の価値。北海道が持つ食や自然、文化といった価値は揺るぎないものとして、今もなお国内外から評価をされ続けている。さらにコロナ禍を通じて、人々の価値観や行動は変化し、首都圏の若者は地方への関心を強めるなど、北海道の魅力はさらに高まっている。2021年に首都圏から本道に本社または本社機能を移転した企業の数は、コロナ前の19年から約5倍となるなど、これまで課題とされてきた距離や広域分散型の地域構造は、ハンディから強みに変わり得るものになった。感染症との闘いの中で、再認識した道民の力と北海道の価値を今後の北海道づくりの基盤としながら、次の二つの基本姿勢で、残された任期1年、道政を進めていく。

 【感染症をはじめとする脅威への備えと対応】

 新型コロナは依然として社会経済活動全般に大きな影響を与えている。全ての政策を進める前提として、引き続き感染症対策に万全を期す。感染状況の的確な把握、時々の状況に応じた迅速な対策の検討、ワクチン接種の推進、検査・医療提供体制の確保など、国や市町村、医療機関などとも連携しながら、道の総力を挙げて対応していく。

 【ポストコロナに向けた挑戦】

 三つの視点に立って政策を展開する。一つ目は「変化への対応力の強化」。今後、ウィズコロナからポストコロナへと段階的な変化が進む中、局面を的確に捉え、感染症対策と社会経済活動の回復とのバランスを柔軟に図っていく。二つ目は「共感と実感による波及効果」。道民の力を結集するため、政策一つ一つが道民の共感を得て実感を伴うものでなくてはならない。道民の思いに寄り添い、道庁自らが率先して取り組み、共感の輪を広げていく。三つ目は「かけ合わせによる相乗効果」。コロナ禍を通じて例えば、デジタルを活用した柔軟な働き方であるテレワークが急速に普及し、仕事と休暇を組み合わせたワーケーションなども広がりが期待される。どの政策も重なりあっている部分に政策効果を高めるヒントがあり、異なる政策をかけ合わせるという視点で取り組んでいく必要がある。

 【重点政策の展開】

 一つ目の柱は「道民の命と暮らしを守る感染症に強い安全安心な地域づくり」。▽感染症対策の徹底と医療提供体制の確保▽暮らしと経済への影響の最小化▽強靱(きょうじん)で安全・安心な地域づくり―に取り組む。二つ目の柱は「本道の強みを活かした先進的な取り組みへの挑戦」だ。特にデジタル化や脱炭素化といった社会変革の動きを的確に捉え、本道の将来を見据えた施策に重点的に取り組む。50年「ゼロカーボン北海道」の実現に向け、取り組みの指針となる「北海道地球温暖化対策推進計画」を見直す。国内随一のポテンシャルを有する再生可能エネルギーなど本道の強みを生かし、30年度の温室効果ガス排出量を13年度から48%削減する新たな目標を定め、達成を目指す。

 【むすび】

 何事にも始まりがある。過去を振り返ってみても、周囲から難しいと言われてきたものへの挑戦があったから今の北海道がある。例えば北海道米、もう一つの例はワイン。他にも先人たちのさまざまな挑戦が北海道の価値を形づくってきた。困難な時にこそ新たな発想が生まれ、将来につながる変革が生まれる。最初の一歩を踏み出さなければ、その先へと続く道もない。私は将来振り返った時に、あの時の挑戦があったからこそ、今があると思えるような可能性の種を植え続けていく。コロナ禍という困難な時代において、道民と共に挑戦し続けることで、北海道はさらに大きく飛躍できると確信している。私自身が先頭に立ち、北海道の未来を切り開いていくため、全力を尽くしていく。

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