氷都の学校リンク激減 温暖化や教員の負担軽減で

氷都の学校リンク激減
温暖化や教員の負担軽減で
拓勇小学校のリンクでスケート授業に臨む児童=2011年1月

 「氷都」苫小牧の風物詩だった学校リンクをめぐり、4日の市議会一般会計予算審査特別委員会(宇多春美委員長)で質疑が交わされた。かつては大半の小中学校のグラウンドに、天然の雪を使って整備したスケートリンクがあった。アイスホッケー人口の減少や造り手不足で激減した今、「スケートのまち」の伝統を残す難しさが浮き彫りになっている。

 市教委によると、2021年度に小中学校でリンクを造成したのは西小、錦岡小、泉野小、大成小の4校のみ。教員が中心となって作業し、夜中の水まきや大雪の除雪など苦労して完成させたという。昔は各学校にアイスホッケー部が存在し、保護者が輪番で作業し、リンクを授業で使っていた時代があった。近年は少子化でホッケー部の合同チーム化が進む上、温暖化や働き方改革に伴う教員の負担軽減でリンク造りが難しくなっているという。

 質問に立った山谷芳則氏(新緑)は「今の子どもたちにとって、アイスホッケーは身近なスポーツではなくなったのではないか」と懸念し、学校リンクを造れば、施設でのスケート学習に掛かる送迎バス利用料やリンク使用料総額約1000万円の削減になると指摘。町内会やPTAとの連携を探ることも提案した。

 市教委は、リンク造成を続ける学校に現状の課題を確認するとともに、地域と共に学校運営を進める「コミュニティ・スクール」の23年度からの展開を目指す中で協議していく考えを示した。五十嵐充教育長は「学校だけで確保するのは難しい。地域の力を借りながら、学校リンクの在り方を検討したい」と理解を求めた。

 アイスホッケー愛好者の岩倉博文市長はリンク造成のハードルの高さを認めながらも、「氷都苫小牧として、氷に親しむ期間をたくさん取ってほしい」と語り、学校リンク復活への願いをにじませた。

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