第39回冬休み読書感想文コンクール (4)【小学校中学年の部・最優秀賞】 「命と向きあう私」 苫小牧緑小4年 新田(にった) 明日葉(あすは)さん

第39回冬休み読書感想文コンクール (4)【小学校中学年の部・最優秀賞】 「命と向きあう私」 苫小牧緑小4年 新田(にった) 明日葉(あすは)さん

 10月に祖母の家で飼っていた犬のクローバーが亡くなった。クローバーは元々私の家族だったが、祖父が亡くなり一人暮らしになった祖母を元気づけるため、祖母と暮らしていた。クローバーが死んだとき家族全員が悲しくなって泣いた。生き物が死ぬ。その時、動物はどのような気持ちなのか。命について考えてみたいと思ったときにこの本に出会った。

 私が一番しょうげきを受けたことは、2002年愛媛県動物愛護センターで行われていた動物の殺処分の場面だ。焼却される犬とねこの写真がのっていた。この命は灰になるために生まれてきたのではない。人間と幸せになるために生まれてきたのだ。元々、命を救いたいと思って獣医師になった清一さんはとてもつらかっただろう。飼っていた犬を連れてきてピースサインで最後の記念撮影をして平然と帰っていった親子もいたそうだ。この親子にとって犬は家族ではなかったのか。私は強い怒りを感じた。私達人間の身勝手な行動で失われる命は一つもあってはならない。

 私は今も保健所で殺処分を行っているのか、知りたくなった。そして、職員さんから話を聞く機会をもらった。清一さんが保健所で働いていた40年前とはちがって、今は動物愛護の考えが広まっているようだ。苫小牧では10年くらい前から殺処分をしていないと聞いて私は胸をなでおろした。しかし、迷子になるねこが多くいる。ねこは好奇心が強いので、勝手に出歩いて帰れなくなる子もいるそうだ。

 ニュースで今年からマイクロチップのうめこみが義む化されると知った。そうすることで、迷子になるねこも減るし、ペットを捨てる飼い主も減らすことができるかもしれない。

 職員さんは、捨てられた犬を保護するとき、とても胸が痛くなると話された。私は、職員さんが本当に動物の命を大切にしていて自分の仕事にほこりをもって働いていると強く感じた。私の心も、あつくなった。職員さんは、「昔も今も命をものさしではかることはできない」と言った。本を読んでいない職員さんからこの言葉が出たことに私はおどろいた。

 お正月に、クローバーの思い出話をしたとき、祖母が急に「悲しくて。悲しくて」とボロボロと泣きだした。クローバーは、家族に元気をくれた。死んでからは、私に命について考えるきっかけをくれた。どんな人も価値観や幸福などを自分のものさしで計って暮らしている。命のものさしはどうだろう。どんな生き物の命も大切な一つしかないものだ。けれど、人間は他の生き物の命をもらって生きている。むじゅんしているが、人間が生存し続けるために命のものさしは必要なのだ。「命のものさし」は深く深く重い言葉だ。

 私は、一人暮らしになってしまった祖母に元気をあげられる存在になりたい。また、清一さんや職員さんのように命と真けんに向かいあい、自分の仕事にほこりをもって働ける大人になりたい。

 クローバー、みていてね。

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