社会人基礎力 育成全国大会 苫高専の4人がダブル受賞

社会人基礎力 育成全国大会 苫高専の4人がダブル受賞
ダブル受賞を喜ぶ4人

 苫小牧工業高等専門学校創造工学科5年の4人が「人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ 全国決勝大会」で大賞に次ぐ準大賞と協賛企業団体賞をダブル受賞した。4人は、外国人技能実習生を対象にした防災教育プログラムの開発と実践について発表。リーダーの都市・環境系の田戸岡塁さん(20)は「研究で身に付けたコミュニケーション能力を就職先でも生かし、活躍したい」と話す。

 発表メンバーは同系の皆見怜央さん(同)、小野寺日菜さん(同)と情報科学・工学系の角田桃実さん(同)を加えた4人。それぞれ同科のフロンティアコース(専門分野に加え、ビジネスの基礎を学ぶ起業人材育成を目的としたコース)に所属しており、苫小牧市に在留する外国人に焦点を当てた防災教育プログラムの開発と実践について研究してきた。

 市内では、中国や韓国に次いでベトナム人の在留者が多いこと、ベトナムは地震災害がほとんどなく防災知識を身に付ける習慣もないことなどから、ベトナム人技能実習生をターゲットに2020年9月、研究に着手。昨年6月、市内の企業に勤めるベトナム人技能実習生の協力を得て災害発生時にアパートの一室から、どのようにして逃げればよいのか―をテーマに動きを再現した動画を作成した。

 同年7、9、10月には防災教室を開催。計約40人の実習生らを集め、動画を見せたり、パワーポイントで災害の種類を説明したりした。正しく理解してもらえるよう極力難しい表現を避けた、「やさしい日本語」の使用に努めたという。

 オンライン開催の全国大会では、一連の取り組みと活動を通して考え抜く力やチームで働く力といった社会人基礎力が成長したことを14分間でアピール。産学官の有識者から成る審査委員会で「行動力がすごい」などと高評価を得た。

 「異文化理解や多文化共生社会を改めて学べた」と皆見さん。角田さんも「大会で評価してもらえ、自分たちの研究が役に立っていることが分かった」と喜び、小野寺さんは「いろんな方にお世話になって取れた賞」とほほ笑んだ。

 同コースの現4年生も防災分野をテーマにしたワークショップの研究を進めており、田戸岡さんは「研究を引き継いでもらい、苫小牧を防災に強いまちにしてほしい」と力を込めた。

 大会は経済産業省が提唱する「社会人基礎力の育成」に資する高等教育機関の活動および学生たちの成長を審査、表彰するのが目的。今年は32チームが出場し、地区予選大会を勝ち抜いた6チームが全国大会に進んだ。苫高専は2月19日に道地区予選大会で最優秀賞を獲得し、今月10日の決勝大会に臨んだ。

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