4月から東京都立高校で問題になっていたブラック校則が消えるという。極端に刈り上げる髪形のツーブロックも認められた。
校則とは違うが、高校球児の丸刈り頭が議論になる。「野球に向かう姿勢」「高校野球=丸刈り」「伝統」といった高校野球文化と精神論のほかに衛生面を考えた合理的な理由もあり、賛否は分かれる。
甲子園も変わりつつある。今をときめく大谷を輩出した花巻東(岩手)、慶応(神奈川)、新潟明訓(新潟)などの強豪校は長髪に。道内では旭大高が丸刈り禁止で話題になった。
一昔前の指導者に聞くと、「髪を切るくらいのことを嫌がる選手はいらない」。半面、今は野球人口の減少に加えて、髪を切るのが嫌で高校野球から離れる子も少なくない。「高校野球はしたいけど、髪を切る理由が分からない。必要以上の長髪はいらないが、丸刈りじゃなくてもいい」。丸刈り廃止で部員が増えた学校もあるという。
胆振管内の一部の高校でも部員数減少は深刻だ。数年後は何校か野球部がなくなるのでは―とボヤく指導者。髪の長さまで部員確保に絡んでくると気がめいる。
高校生の髪形は昔から随分変わった。耳が髪で隠れたり、襟足が長くなっても程度問題でOK。その中でさっぱりした野球部の丸刈りは気持ちがいい。令和の高校球児は時代とともに様変わりか。あす、大リーグ開幕。球春到来。(高)









