21日営業再開へ悪戦苦闘 大雪で苗栽培ハウスほぼ全壊 イコロの森

倒壊した大型ハウスを背に「しばらくは(惨状に)ぼうぜんとした」と工藤代表

 苫小牧市植苗の観光庭園「イコロの森」(工藤敏博代表)は、21日の今季営業開始に向けた準備に悪戦苦闘している。今冬の大雪で苗栽培用の大型ハウスが、ほぼ全壊したためだ。一時は営業再開も危ぶまれたが雪解け後、潰れたハウスの中から多くの苗を救い出せたため、スタッフたちは気持ちを奮い立たせ、急ピッチで作業に励んでいる。

 イコロの森は、毎年11月1日から翌年4月20日まで冬期休業し、敷地内の鉄骨造りのビニールハウスで苗作りを進めている。10棟が連なったハウス総面積は1920平方メートル、高さは最大約5メートルある。

 「連棟式ハウス」と呼ばれるオランダで一般的なビニールハウスは効率的に温度管理でき、手入れもしやすい一方、屋根に雪が積もりやすく、豪雪地域には不向きとされる。

 少雪の地域性を踏まえ、同庭園は2008年の開業当初から採用しているが今冬、市内は1月の降雪量合計が観測史上最多の105センチを記録するなど大雪に見舞われた。

 2月18日午前、ハウス内で苗の手入れをしていたスタッフたちの目の前で突然、天井のビニールの一部が破れ、屋根の雪が落下した。

 「ハウスのきしみやワイヤの切れる音が響いて壁が傾き、危ないと思った」と居合わせたヘッドガーデナーの高林初さん(44)。すぐに、ハウスでの作業を中止したがその後もハウス中央部から沈むように崩れ、同月21日の大雪ですべて倒壊したという。

 ハウス内ではバラ600株、花木類1100株、宿根草1万8000株を栽培しており、約20人のスタッフたちは惨状に落胆。工藤代表も「2週間はぼうぜんとしていた」と打ち明ける。

 気を取り直し、雪解けが進んだ今月上旬、ハウス内の苗の確認、運び出し作業を本格化。「骨組みの下敷きになった苗は駄目になったが、多くはまだ使えそうで少しほっとした」と振り返る。苗は「ナーサリー」と呼ばれる屋外スペースに移し、スタッフが交代で生育を見守っている。

 壊れたハウスは、すべて撤去予定。工藤代表は「どのように再建するかは検討中」としながら、「まずは21日のオープンに(庭園の整備が)間に合うよう、精いっぱいのことをしたい」と力強く語った。

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