春を迎えた苫小牧沿岸で、カレイの刺し網漁が本格化しつつある。苫小牧漁港では、10隻ほどの漁船が連日出漁し、旬を迎えたクロガレイを1日2~3トン程度水揚げ。今年は春告魚(はるつげうお)のニシンが不漁とあって、漁業者はクロガレイやこれから最盛期に入るマガレイに期待を寄せている。
苫小牧漁業協同組合の漁は、水揚げ日本一を誇るホッキと、スケトウダラ、秋サケが3本柱だが、カレイも10種類以上が取れ、年間漁獲高は例年1億円超えの「主役級」。通年で水揚げしているが、ホッキの休漁期(5~6月)に合わせて、春はカレイ刺し網に専念する漁業者も多い。
同漁協のまとめによると、3月のカレイ類の水揚げ量は、前年比15%減の約31トン。種類としては、卸値が低いソウハチや浅羽カレイ、砂カレイなどが多かった。4月は12日現在の速報値で同3%減の34・7トンと、ほぼ平年並みとなっている。
4月の水揚げはクロガレイのみで20トン弱を占め、4トンを超えた日もある。全道的に豊漁の傾向といい、1キロ当たりの平均卸売取引価格は、大サイズが前年同期比31円安の132円など。安値は漁業者にダメージを与えるが、市民にとっては買いやすくなる。同漁協は「卵もぱんぱんに入っている。煮付けでぜひ味わって」とアピールする。
一方、今季のニシン刺し網漁は不振。水揚げ量は前年と比べて7割以上も減っている。3月は前年比で71・2%減の1・5トン、4月は11日現在で同72・8%減の0・8トンにとどまっている。例年は3、4月がピークのため、同漁協は「ニシンは不漁のまま終わるかもしれない」と見通す。
ただ、刺し網漁では、クロガレイよりも単価が高いマガレイも入り始めており、「大きなサイズも揚がっている。ゴールデンウイークごろに本格化してくれれば」と期待する。新型コロナウイルス感染流行のあおりもあって、魚介類全般の取引価格が低迷傾向にある中で、漁業関係者が旬のカレイに向ける視線は熱い。
















