水泳競技者育成に本腰 都市総合開発

アブロス沼ノ端SCの元気いっぱいな新加入18人

 公共施設の管理運営などを手掛ける都市総合開発(苫小牧市)が、水泳競技者育成に本腰を入れている。指定管理するアブロス沼ノ端スポーツセンター=苫小牧市北栄町3=など、東胆振のプール完備3施設で展開する水泳教室から、小中学生の意欲的な「金の卵」を競技志向のスイミングクラブ(SC)に推薦。常時100人規模のクラブ生確保を目標としている。

 1993年5月のプール施設があった市内民間スポーツクラブ運営管理に端を発し、長く東胆振の水泳競技振興に寄与してきた同社。現在はアブロス日新温水プール=苫小牧市日新町2=、白老町民温水プール=白老町緑丘4=を含む3施設で競技性の高いスイミングクラブも展開し、毎年ジュニアオリンピックカップや高校総体といった全国大会にクラブ生が出場している。

 水泳の楽しさを伝える自主事業の水泳教室は活況を呈している。コロナ禍前の2019年度は3施設で2000人以上の受講生を抱えた。

 一方でクラブ生は減少傾向となり、21年度には59人にまで落ち込んだ。水泳競技の楽しさをもっと地域の子どもたちに広めたい―。指導者の充実を図るとともに、昨年度は沼ノ端と日新の水泳教室に「育成コース」を設置。競技に関心のある児童・生徒に声掛けし実戦的なメニューに取り組んでもらう機会を設けた。

 そのかいあって今年4月時点の3クラブ合計の選手数は74人に大幅増。特にアブロス沼ノ端SCには一挙18人が仲間入りした。うち10人が育成コース出身。澤向晴翔(拓進小3年)は「将来は金メダリストになりたい」と意気込む。

 アブロス日新SCは小学4、5年生の7人が新加入。藤原綾乃(豊川小5年)は「速く泳げるようになって、大会に出てみたい」と意欲満々。棚澤昊士(緑陵中1年)や牛田真奈(明倫中3年)など全国級の選手も多く在籍している。

 大江俊彰コーチは「先輩たちに刺激をもらいながら、同期とも競い合って成長してほしい」と話した。

 白老町民温水プールでは、4月から週4回の練習日を設けた育成コースを設置。現在8人のアブロス白老SCを活気づけようと、同クラブのコーチも務める津谷敬太館長を中心に奔走している。

 かつては同社主導のSCで腕を磨き、現在はアブロス沼ノ端SCでコーチも務める同社の大江和弘事業本部長は「中学、高校と長く水泳競技に打ち込んでもらい、苫小牧地域の競技振興、発展につながれば。競技者としてはもちろん、水泳を通じた人としての成長も促したい」と期待を込めた。

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