苫小牧市美術博物館は29日、「アイヌ刀」をテーマにした企画展と「動物の絵」の収蔵品展、札幌を拠点に活動する芸術家川上りえさん(60)の中庭展示をスタートさせる。大型連休に合わせた今年度最初の展覧会で、館内では、学芸員らによる収蔵品の設置など準備作業が大詰めを迎えている。
「アイヌ刀―エムシ・タンネプイコロ・タクネプイコロ」では、アイヌ民族が儀式などで用いた刀約100点を展示する。和人から手に入れた日本刀をアイヌ文様を施したさやに収めたエムシ(刀)や宝物として扱われたイコロ(宝)などを紹介。同館学芸員の岩波連さんは「アイヌ民族と和人のつながりを感じられる資料の一つ。初めて展示する品もあるので、この機会にぜひ見てもらいたい」と話す。
会場では、苫小牧アイヌ協会が2011年に市内で開かれたアイヌ民族文化祭で披露した踊りの映像も上映する。展示は6月26日まで。
同時開催の収蔵品展「動物の絵」では、同館所蔵の絵画作品のうち、動物が描かれた作品を並べる。異なる出自の画家が描いた個性豊かな作品を楽しめる。
通年開催の中庭展「川上りえ」も29日にスタート。川上さんが手掛けた5方向に分岐するてんびんが設置される。
屋外展示を想定して作られたステンレス製のてんびんは幅が最大で約5メートル、重さは100キロを超える。5枚の皿が絶妙なバランスで均衡を保ち、台に備えたモーターで回転する仕組みになっている。
川上さんは「5方向にバランスを取ろうとする現象を、具体的な発想や想像に結び付けてほしい」と語る。



















