23日午後1時20分ごろ、知床半島沖を航行していた観光船「KAZU I(カズワン)」(19トン)から、「浸水している」と第1管区海上保安本部(小樽市)に救助要請があり、約1時間後に連絡が途絶えた。同船には乗客乗員26人が乗船。このうち、子ども1人を含む11人が24日に発見され、その後、死亡が確認された。同本部などは残る15人の捜索を続ける。
同船は知床遊覧船(オホーツク管内斜里町)が所有する定員65人の小型観光船。救助要請当時は大人22人、子ども2人の乗客と船長ら乗員2人を乗せ、知床岬の南西にある「カシュニの滝」付近のオホーツク海を航行していた。全員、救命胴着を着用していた。23日午前10時に斜里町のウトロ港を出発し、半島先端の知床岬で折り返して帰港する約3時間のコースを予定していた。
同本部によると、同船は救助要請後、同社側と断続的に連絡を取っていたが、「船首が浸水し、30度くらい傾いている」と報告した後、通信が途絶えたという。同本部は航空自衛隊に災害派遣を要請し、空自第2航空団の千歳救難隊が救難捜索機を派遣した。
知床岬の近くでは24日、10人が発見され、死亡が確認された。また、同日午後11時10分、知床岬灯台から東約14・5キロの海上で子ども1人が巡視船によって救助されたが、その後、死亡が確認された。同本部などは25日も発見現場を中心に巡視船や航空機を使って捜索。船体は沈没した可能性が高く、ソナー(水中音波探知機)も活用して調べている。
斜里町によると、乗船者は13家族で、北海道、福島、千葉、東京、岐阜、大阪、兵庫、香川、福岡各都道府県に在住。国土交通省によると、10歳未満から70代という。
同船の豊田徳幸船長(54)=斜里町=が、昨年6月の座礁事故に関し業務上過失往来危険容疑で書類送検されていたことも判明。同本部は今回の事故について、業務上過失致死や業務上過失往来危険容疑などでの捜査を検討している。
国交省などによると、同船は昨年6月、ウトロ港近くの浅瀬に乗り上げる事故を起こした。豊田船長は事故時の船長だった。
















