高校の室蘭支部春季大会は23日、苫小牧工業高校体育館で男子トーナメントが行われた。苫小牧工業が決勝で室蘭栄を30―12で下し、11大会連続13度目の頂点に立った。苫工は序盤から攻守に相手を圧倒。前半28分すぎまでに点差を2桁に広げると、後半も優位に試合を進め、室栄に付け入る隙を与えなかった。
大会は室蘭ハンドボール協会主催、道高校体育連盟室蘭支部が共催した。静内、苫小牧高専、室蘭工業を含めた5校が出場し熱戦を繰り広げた。
▽決勝
苫小牧工業30―12室 蘭 栄
▽3位決定戦
室蘭工業39―34静 内
▽準決勝
苫小牧工業40―18静 内
室 蘭 栄28―14苫小牧高専
―伝統の”堅守速攻”に磨き
室蘭支部の絶対王者が貫禄の試合運びを見せた。2試合で計70点の圧倒的な攻撃力はさることながら、豊富な運動量を駆使した堅守が光った。ライトバックの黒澤主将(3年)は「人数をかけて守ることができた」と胸を張った。
苫工伝統の堅守速攻により磨きが掛かっている。関西学生連盟1部の同志社大でプレー経験を持つ武田教諭が4月から監督に就任。「自分がマークしている選手を捨ててでもボールに寄る」意識や、素早い攻めだしの練習に多く時間を費やした。
「伝えたことをすぐに理解し、行動に移す力がすごい」と監督が目を見張る上達速度で、チームは日増しに成長を遂げている。1年生の新入部員もすでに数人が加わり、20人規模の大所帯にもなりそうだ。
次は5月の高校総体室蘭支部予選で節目の10連覇を達成し、道大会(6月、釧路市)に向け弾みをつけたい。2試合連続で2桁得点とチームをけん引した黒澤主将は「まだシュートの面でミスが多い。上のレベルに行けば簡単には打たせてくれない。力まず、冷静にコースを狙えるようにしたい」と意気込む。
武田監督は「守備面でまだ粗さがある。ハードに守れるよう、改善していければ」と語った。

















