花壇「涙ぐむ眼」鮮やか 地域住民らパンジー2000株植栽 穂別富内地区の恒例行事 

花壇「涙ぐむ眼」鮮やか 地域住民らパンジー2000株植栽
 穂別富内地区の恒例行事 
富内地区の住民の手で完成させた今年の「涙ぐむ眼」の花壇

 むかわ町穂別富内の銀河ステーション裏手にある「涙ぐむ眼」と呼ばれる大きな花壇が、色鮮やかな花々で埋め尽くされた。詩人・宮沢賢治の思想を生かしたまちづくりの一環で、地域住民らが白や黄色、紫などのパンジー2000株を「瞳」の形に植えて彩った。

 涙ぐむ眼は1927(昭和2)年ごろの賢治のノートに記されていたもので、当時は新しかった西洋式花壇の試みの一つ。

 地域の有志でつくる「ほべつ銀河鉄道の里づくり委員会」(服部啓三会長)が中心となり、毎年春と初夏の2回、賢治の心を糧とする銀河鉄道の里づくりのモニュメントとして花を植えている。花壇は廃線となった旧国鉄富内線の線路や駅舎が残る場所にある。

 今春の植栽は24日に行われ、会員をはじめ、地域住民、町職員らを合わせた約30人が手際よくパンジーの花を植えていった。駆け付けた竹中喜之町長は「風物詩ともされるこの地区ならではの風景。交流の輪を育み、息の長い活動を」と協力を呼び掛け、服部会長は「旧駅舎などを見ようと、観光客も足を運ぶ場所。今後もできる限り花を植え続けていきたい」と話していた。

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