知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安本部(小樽市)は3日、業務上過失致死容疑で、オホーツク管内斜里町の運航会社「知床遊覧船」の関係先を家宅捜索した。捜索は2日連続。今後、押収資料を分析し、関係者の事情聴取を行い、安全管理体制に問題がなかったかなどを調べる。
海保関係者によると、3日は同社が所有しウトロ港に停泊中の観光船「KAZU 3(カズスリー)」と、同社が使っている車を捜索した。
正午前から、海保職員数人が斜里町の桂田精一社長(58)宅の敷地内と、近くにある同社長経営の宿泊施設「しれとこ村」の駐車場に止まっていた複数の車の内部やトランクを捜索。その後、同社長が経営する町内の別の宿泊施設でも社用とみられる車を捜索した。
海保は2日も桂田社長宅や、カズワンが出航したウトロ港周辺にある同社事務所を捜索した。容疑の対象は桂田社長と、行方不明になっているカズワンの豊田徳幸船長(54)。
海保などは、事故発生12日目となった4日も行方不明者12人の捜索を継続。海上自衛隊、道警と協力し、3日に水中カメラを使って初めて船内を調査したが、不明者の発見につながる手掛かりは得られなかった。これまで14人の死亡が確認されている。
「嫁になって」手紙発見 死亡男性の所有車内に
「嫁になってくれますか?」。知床半島沖で起きた観光船の沈没事故で亡くなった北見市の鈴木智也さん(22)が交際相手に宛てた手紙が、智也さんの車の中から見つかった。手紙は実家がある帯広市で2日行われた告別式で明らかにされた。
交際相手の誕生日を祝う文面で始まる手紙には、事故が起きた先月23日の日付が記され、「ずっとずっと大好きです」「これからも一生一緒についてきてください」「産まれてきてありがとう。愛しています」などと書かれていた。
父親によると、手紙は斜里町ウトロの港に止めてあった智也さんの車の後部座席に残されていた。観光船には交際相手と一緒に乗り、船上でプロポーズする計画だった。
事故後、智也さんは遺体で発見されたものの、交際相手は行方不明のまま。父親は3日、取材に対し「相手の家族とは家族ぐるみの付き合いをしてきた。彼女が見つかっておらず、もやもやした気持ちだ。見つかるまでは、そっとしておいてほしい」と話した。
















