不明12人捜索範囲拡大 水中カメラで船内撮影成功 知床観光船事故

道警が撮影した水中カメラの画像などを基に海上保安庁が作成した、観光船「KAZU I(カズワン)」の船体のイメージ図(第1管区海上保安本部提供)

 知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安本部(小樽市)などは6日、船舶や航空機による行方不明者12人の捜索を続けた。5日からは北方領土・国後島周辺海域でも捜索を開始。範囲を拡大し、発見を急ぐ。

 事故5日後の4月28日に男性3人の死亡を確認してからは、新たな不明者の発見には至っていない。同保安本部は5日、ロシアと調整が続いていた北方領土周辺の捜索について、国後島周辺の一部海域を日本側が捜索することで合意したと発表。具体的な海域は明らかにしていないが、知床半島と国後島の中間線より東側とみられ、同日午後、海上保安庁の巡視船が捜索を始めた。6日も続行している。

 船体内部の水中カメラによる捜索は、3日夕に北海道警のカメラが座席などの撮影に成功した。その後故障したため、別のカメラを使って調査を続ける。地元の漁船による専従の捜索は5日で終了したが、漁などと並行する形で続けられる。

 事故ではこれまでに乗客14人の死亡が確認された。海上保安庁は業務上過失致死容疑で運航会社「知床遊覧船」の関係先を家宅捜索したほか、桂田精一社長(58)を任意で事情聴取。安全管理上の過失がなかったか調べている。

 小型観光船運航は自粛 月内 不明者捜索に配慮
 知床半島沖で観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、運航会社「知床遊覧船」(オホーツク管内斜里町)を含む4社でつくる「知床小型観光船協議会」は4日までに、観光船の運航を今月31日まで自粛することを決めた。

 協議会によると、運航自粛は事故後初となる3日の会合で、全会一致で決定した。行方不明者の捜索への配慮や、安全対策を強化する指針を定めるためとしている。

 3日の会合には、知床遊覧船の桂田精一社長も電話で参加。事故を受け、協議会の会長を辞任する意向を伝えたという。

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