とまとま割利用好調 市民の宿泊が増 完売のホテルも

とまとま割利用好調 市民の宿泊が増 完売のホテルも
宿泊予約の電話を受けるホテル関係者

 苫小牧市が初めて事業化し、4月29日にスタートさせた宿泊割引「とまとま割」の利用が好調だ。市内のホテル16施設で宿泊料の割引サービスが受けられるほか、飲食店などで使える商品券がもらえる内容で、市民の利用も目立つ。関係者は「コロナ禍で冷え込んだ宿泊需要の回復につながれば」と期待を寄せる。

 事業は新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた宿泊業界への支援策。5000円以上の宿泊料で3000円が割り引かれ、チェックイン時には地元飲食店や小売店など登録1000店以上で使える2000円分の商品券も1人1泊に付き提供される。サービスは2泊分まで利用でき、期間は7月末まで。市は約6800万円の予算を計上し、16宿泊施設に計1万泊分の「とまとま割」を配分した。

 表町のホテル杉田では、「とまとま割」利用の宿泊予約の受け付けが始まった4月20日以降、次々に予約が入り、今月7日で割り当て分がなくなった。割引サービスが後押しし、4~5月の客室稼働率は前年同期比で20%アップしたという。予約者の3割が苫小牧市民で、佐藤聰支配人は「家族で泊まるなど、これまでにない市民の利用率だ」と驚く。

 スマイルホテル苫小牧(錦町)でも、割り当て分の7割が予約などですでに利用された。居酒屋やスナックなどが軒を連ねる錦町、大町の歓楽街に近いことから、宿泊割引でホテルの部屋を取り、商品券で飲食を楽しむ市民もいるという。稼働率にまだ大きな変化はないものの、感染拡大のコロナ禍の中でも落ち込みを防ぐ効果を実感している。藤田裕行支配人は「メインのビジネス客に加え、市民にもホテルを使っていただいている」と喜ぶ。

 ホテルステイヴィレッジ(春日町)とホテル於久仁(新中野町)、ホテル苫小牧グリーンヒルズ(表町)もそれぞれ、今月上旬で割引サービスの宿泊プランを完売した。

 市内最大の宿泊施設・グランドホテルニュー王子(表町)では5~7月の予約のうち、「とまとま割」の利用者は2割ほどいるという。商品券はホテルのレストランでも使用でき、宿泊部の其田浩二副部長は「市民にも当ホテルで宿泊や飲食を楽しみ、リピーターになっていただく機会になれば」と期待する。

 感染流行による観光の自粛などで、市内のホテルも需要が大きく減った。苫小牧ホテル旅館組合の組合長を務めるホテル杉田の佐藤支配人は「多くの施設で客が例年の半分程度になった。業界は国などの支援策や企業努力でこれまで何とか生き延びてきた状況だった」と話し、市の支援策を歓迎。市観光振興課の担当者も「着々と予約が入り、事業は好調だ」と話す。

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