自宅から徒歩で通勤している。すれ違う人もほとんどいない。それでも、まだマスクを外せずにいる。屋外でのマスク着用について「2メートル以上を目安として他者との距離が確保できる場合は着用する必要はない」「徒歩での通勤など人とすれ違うことはあっても、会話はほとんど行わない場合は着用する必要がない」。政府が公式見解を出して4日がたつが、観光地でも、会社や買い物の行き帰りでも、マスクを外している人を見たことはない。
20日に公表された「マスクの着用の考え方」をじっくり読む。「2メートル以上を目安として」に意味はあるだろうか。距離が近くても会話しない場合は着用する必要はないと書いてあり、それなら距離にかかわらず、会話をしなければ不要―ではいけないのか。一方、屋内については「他者との距離が確保できており、会話がほとんどない場合は着用は必要ない。他方、会話を行う場合は、着用を推奨する」となっており、距離の目安は示されていない。
文書に難癖を付けたいわけではない。2年以上、どんな時も欠かさず着けていたマスクを、政府見解が出たからといって、その日を境に急に外せるものではないし、外すことを推奨するなら、誰もが読んですっと分かる基準でなければならないと思う。感染状況が収まってもいない苫小牧で、いつ、どんなふうに外し始める人が出るのだろうか。周囲をきょろきょろ見回しながら通勤する毎日だ。(吉)









