死を語り合う「デスカフェ」 苫小牧 正光寺仏教青年会 初主催

死を語り合う「デスカフェ」 苫小牧 
正光寺仏教青年会 初主催
弔辞を考える参加者たち

 「死」についてカジュアルに語り合うデスカフェが23日、苫小牧市高砂町の正光寺で開かれた。同寺仏教青年会が初めて開催した市内でも珍しい試み。11人が参加し、ペアを組んだ相手の”弔辞”を考えるワークショップに挑戦。死を考えることで、限られた人生をどう生きるかという大切なテーマと向き合った。

 安心して自由に語れるよう、集まった人々はデスカフェ内で使うニックネーム「デスネーム」を名乗って参加。ペアを組んで「熱中していることは」「生きる上で大切にしている言葉は」などとインタビューし合い、相手の葬儀で読む弔辞を考えた。出来上がった弔辞を読み上げる時間も設けられ、温かい言葉の数々に、会場は深い感動に包まれた。

 参加者からは「死を考えながら、自分はこう生きたい―というポジティブな気持ちになった」「普段から家族などに自分の思いを伝えることが大切だと感じた」などの感想が上がった。宮前町に住む女性(35)は「普段は言えないことも話すことができ、すっきりした。次回は身内を亡くして沈んでいる夫の母も誘ってみたい」と話していた。

 デスカフェはタブー視されがちな「死」を、お茶を片手に話すように気軽に語り合うことで、より良い生き方を探る試み。10年ほど前にスイスで始まり、市内では同寺仏教青年会の山田麻以さん(36)が吉井直道住職ら知人3人と一緒に企画した。

 山田さんは4月に父親を亡くし、ふとした瞬間に押し寄せる悲しみや後悔の念を誰かと共有できたら、とデスカフェを発案。今後も定期開催を計画しており、「家族や親しい友人だからこそ話せないこともある。安心して死について語れる場を積極的につくっていきたい」と話している。

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