北方領土 交渉の継続要請 首相「展望語るのは難しい」 鈴木知事

北方領土 交渉の継続要請 首相「展望語るのは難しい」 鈴木知事
鈴木直道北海道知事(左)から北方領土問題に関する要望書を受け取る岸田文雄首相=2日午後、首相官邸

 ロシアが北方領土交渉の中断を表明したことを受け、北海道の鈴木直道知事らは2日、岸田文雄首相と首相官邸で会談し、北方領土の早期返還に向けて交渉を継続するよう要請した。首相は返還を求める立場は変わらないとしつつ、「具体的に展望を申し上げるのは難しい」と理解を求めた。

 鈴木知事が交渉続行を首相に求めたのは2月下旬のロシアによるウクライナ侵攻後初めて。日本の対ロ制裁に対し、ロシアは3月下旬、対抗措置として北方領土交渉を中断し、「ビザなし交流」など元島民らのための4島交流事業を停止すると表明している。

 首相は会談で「ロシアの侵略は国際秩序を揺るがす事態であり、国際法違反だ。国際社会と一致して厳しいメッセージを発出しなければならない」と強調。ロシアが反発しても、制裁を緩めるわけにはいかないと説明した。

 鈴木知事は停止した4島交流事業に代わる措置も要請。具体例として、北方四島交流船「えとぴりか」による洋上慰霊を挙げた。首相は「高齢になった元島民の思いに何とか応えなければならない。必要な措置を提示したい」と語り、代替措置を検討する考えを示した。

 松野博一官房長官はこの後の記者会見で「北方領土はわが国固有の領土だ。この立場に変わりはない」と強調した。会談には、元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟の脇紀美夫理事長、根室市の石垣雅敏市長らも同席した。

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