北大と日航 研究分野で包括連携 持続可能な社会づくり

北大と日航 研究分野で包括連携 持続可能な社会づくり
調印した協定書を手にする赤坂社長(右)と寶金総長

 国立大学法人北海道大学(寶金清博総長)と日本航空(赤坂祐二社長、JAL)は7日、サステナブル(人間・社会・地球環境の持続可能な発展)な社会づくりをテーマに包括連携協定を締結した。

 広大なキャンパスを生かし先端的な知識に基づいて持続可能な社会環境の形成を目指す北大と、中期経営計画でESG(環境・社会・ガバナンス)戦略を軸に据え、地域社会に貢献する日本航空による協定。JALと大学との連携は33校目で、研究分野での連携は初という。

 具体的には、道内各地を結ぶJALグループの北海道エアシステム(HAC)の定期便で海洋や森林のデータを収集し温暖化対策など環境研究に提供するほか、北大発のスタートアップ企業が開発した短角牛やブラスフェッドミルクのブランド化と販路の拡大、ワインツーリズムの推進による北海道ワインの振興、JAL海外支店での北大生の短期海外実習や北大へのJAL社員出向などで人材を育成する。

 寶金総長は、ヘルシンキ(フィンランド)にオフィスを持つ北大と現地に航路を持つJALとの10年にわたる信頼と協同の歴史に触れて「機は熟した。両者の方向性も合致する。JALの提供で二酸化炭素吸収や植生、海岸領域でのブルーカーボンなど重要なデータが得られる」と新しい産学連携スタイルに期待を込めた。

 札幌市出身の赤坂社長は「北海道は人流の9割が航空機を利用する重要なビジネス拠点。JALグループが北海道の地域課題解決に(北大の知見を得て)貢献したい」と語った。また、30年以上にわたる同社の定期便での大気観測の実績に触れて「毎日同じルートを飛ぶ定期便観測は森林や海洋、農地の変化が捉えられる有効な観測ツール」と強調。具体的な取り組みは今後協議で決め、「年内には」と早期着手の意思を示唆した。

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